研究概要 |
本研究で扱うコンテクストは、オブジェクトの集合とみなせ、各オブジェクトには、オブジェクトが属するコンテクストに依存した名前と、関連するコンテクストへの参照が付随する。平成14年度と15年度の前半は、コンテクスト・モデルに基づく情報空間の設計・構築を行った。任意の情報は、3次元メディア・オブジェクトとして視覚化され、それらの関係を独立した複数の空間の連結で表現した。これにより、ユーザは、連結された空間を移動することで、コンテクスト・モデルに従い、情報アクセスすることが可能となった。つまり、空間周遊により情報収集を行うことができる。これらの成果は、国際会議EJC'03,IV03,SCI2003において発表した。 平成15年度の後半は、ユーザが明示的に定義したコンテクスト情報ベースの中から、暗に存在する、オブジェクト間の関係を発見するためのフレームワークについて研究を行った。独立した情報・オブジェクトだけを提示するのではなく、そのオブジェクトから繋がる各種の関係を提示することにより、ユーザは、より広く、より深く、得られた情報を理解することができる。この成果に関しては、3月にDagstuhlにて行われる国際会議(The Dagstuhl Workshop on Intuitive Human Interface for Organizing and Accessing Intellectual Assets)にて発表予定である。
|