• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

複雑背景下における種々の方向を向いた人の顔の検出と識別

研究課題

研究課題/領域番号 14780282
研究機関大阪大学

研究代表者

島田 伸敬  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10294034)

キーワード顔検出 / 顔認識 / 非顔方向依存 / 照明変動 / 監視 / 部分空間法 / 弛緩法
研究概要

一般シーンの複雑背景において人間の顔を検出し人物識別を行う方法について研究を行った.本年度は以下の項目について研究した.
・背景にいろいろなものがある部屋内で任意の方向を向いた人の顔画像を対象に,顔候補領域を肌色情報を用いて検出した.背景の壁が肌色に近い場合には,肌色によって顔領域を検出しようとすると背景とくっついて余分な部分が検出されるので,髪の色(黒,茶,金,白等)肌色部分に近接していればより顔らしいとして顔候補に優先順位をつけて顔特徴をチェックすることで省力化した.
・顔候補領域内の連続した水平エッジを検出することで目や鼻のような顔特徴を抽出した.このときエッジだけではなく目の明度パターンや口の赤色をチェックすることで特徴をラベルづけた.また顔の方向によってパターンが異なる場合はおおまかな方向別にパターンを用意して対応する方法を用いた.
・顔の方向や照明条件によっては画像ノイズのために明度パターンによる顔特徴の識別が不正確になった.そこで明らかにどの顔特徴か判別できるものを簡単な手法で効率よく検出し,その後判別が難しいものについて明度パターンの照合度をもとに顔特徴の位置関係に基づく弛緩法を用いて顔特徴をラベルづけしなおし,本当に顔らしいものを選別した.同じものでも顔方向によってパターンが異なる場合は異なるラベルを与え,ラベルの決定と同時に顔方向も推定した.
・検出された顔領域のうち,正面顔の時系列濃淡パターンに部分空間法を適用して人物を識別する実験をした.屋外や夜間あるいは窓のそばで一方から照明が強くあたるような比較的悪環境の画像に対して集中的に実験をおこなった.辞書と入力画像間で局所的な明度変化が大きいため,顔領域の部分ごとに明度を補正してから照合した.
・個人差や光源状況の変化にロバストな照合を行うように部分空間法を改良した.まず同一人物をいろいろな環境で撮影し,おのおの画像の差をとった環境差強調画像と,同一環境下でとった複数人物の画像の差をとった個人差強調画像を生成し,これらの部分空間をつくる.この部分空間の補空間内で,辞書と入力の照合を行ったところ,多くの場合ロバストに照合できたが,良く似ていると思われる人物のグループで識別があいまいになることがわかった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Araki, N.Shimada, Y.Shirai: "Detection of Faces of Various Directions in Complex Backgrounds"Proc.of Int.Conf.on Pattern Recognition. 409-412 (2002)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi