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2003 年度 実績報告書

聴覚における動的音環境の認知メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 14780310
研究機関岐阜工業高等専門学校

研究代表者

西田 鶴代  岐阜工業高等専門学校, 電気情報工学科, 助手 (40342597)

キーワード2つの音事象 / 動き方向知覚 / 動き知覚 / 事象間のonset時間差 / 音事象の特徴分離
研究概要

本研究では、音事象の動き知覚についてとりあげ、複数の音源が存在する環境における動き知覚の特性を明らかにするため、動き知覚を伴う音事象が1つ提示された場合と、2つ提示された場合での、ターゲット音の動きと動き方向の知覚について検討し、知覚のメカニズムについて検討した。
音事象の動きは、仮現運動と両耳間レベル差を考慮した合成音像を用いて提示した。いずれの提示方法においても被験者は音事象の動きを知覚することができた。仮現運動では、最初と最後の位置情報のみを与えるが、合成音像では両耳間レベル差情報を含んでいる。これら2つの提示方法を用いてターゲット音の動きと動き方向の知覚特性について実験を行った。その結果、音事象が2つ提示されると、1つ提示された場合よりも動きと動き方向の正答率は15%程度低下する。2つの音事象は被験者によって、音色、提示された場所、つまり空間、さらに、オンセット時間が異なるといった、個々の音事象を分離して知覚する条件であっても、ターゲット音の動き方向を正確に知覚することは難しいことが分かった。また、ターゲット音が提示される方向にあらかじめ注意を向けるよう指示を与えても、2つの音事象が提示されると、動きや動き方向の知覚が難しいことから、音事象の特徴知覚と、動きの知覚では知覚過程が異なることが示唆される。つまり、これらの処理が別々に行われた後、統合され、音事象の状態(動き・動き方向・音色・位置・時間)を知覚していることが考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tsuruyo Nishida, Kazuhiko Kakehi: "Effect of a non-target sound event on motion perception of a target sound event"The journal of the Acoustical Society of America. Vol.114, No.4. 2331 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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