現時点において、当該研究テーマに関連した以下2つのモデルについて、問題の定式化とアルゴリズムの開発、および予備的な実装を行っているところである. 1.Konnoらで企業評価モデルに用いられた放物曲面を用いた判別分析を拡張したモデル、 2.n次元実数空間上のデータを特徴付ける多面体を楕円体によって特徴付けるモデル。 1.ではKonnoらの倒産判別分析(企業評価モデル)に用いられた半正定値計画問題の定式化を、サポートベクターマシンの文脈に沿って拡張し、半正定値制約を持った凸2次計画問題として定式化した。そしてその双対問題についても同様な問題として表した。この双対問題を含む、より一般的な形式の問題に対して、ピヴォットを基本としたアルゴリズムを開発中である。定式化の妥当性などについては、今後実際のデータへの当てはめにより検証したい。 2.では既存のアルゴリズムによって解くことができる子問題を反復して解くことで、親問題の近似解を出力するアルゴリズムを開発中である。 アルゴリズムの収束性等に関する証明や改良、および、アルゴリズムの実装や数値実験、実際のデータに対する当てはめなどについては、次年度以降の課題とし、数理計画法関連の学会、研究会などで逐次研究発表を行っていく予定である。
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