本年度は、メソスケール気象モデル(RAMS)に電力中央研究所で開発された2次元の都市キャノピーモデルを導入した都市気候解析モデルによるシミュレーションを行った。関東地域を対象として都市キャノピーモデルを導入した場合と導入しない場合のシミュレーション結果を比較したところ、都市キャノピーモデルを導入した場合の方が気温や風系の現状再現性が高いことを確認した。計算にあたっては、地表面境界条件には、50mDEM、国土数値情報1/10メッシュ土地利用を利用し、初期条件には、NCEPの再解析データや気象官署データを利用した。 また、ヒートアイランド制御策として注目されている屋上緑化が可能な屋上面積をデジタル空中写真と建物ベクタデータを利用し推計した結果に基づいて、屋上緑化の普及に関していくつかのシナリオを設定した。
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