研究概要 |
平成14〜16年度の3ヶ年で、プフズマ不純物除去過程の数値的詳細検討に不可欠となる不純物元素の低電離イオンの電荷変換衝突断面積(全/部分断面積)のセットを実験的に絶対値測定するとともに、学術誌に発表された断面積測定データを収集し、電荷変換断面積データ公開サーバを構築する。 平成14年度は、炉壁および炉内の各種デバイスを構成する低Z,高Z材料に含まれるBe, B, Fe元素のイオン(+1〜2価)を入射イオンとし、ガスダイバータの使用ならびにプラズマ中に少なからず存在する気体を考慮し、He, Ne, Ar, Kr, H2,N2,CH4,C2H6,C3H8,CO, C02の各気体をターゲットとして電荷変換(電子捕獲・中性化)全断面積の絶対値測定を、2〜20keVの衝突エネルギーにおいて実施した。 特に、N2+イオンと比電荷q/mが一致するため、研究代表者使用の既存装置では分離選別が難しかったFe2+イオンにつき、安定同位体Fe-54を用いる方法で純粋な入射イオンを得る装置を開発し、測定に使用した。 これら全断面積測定に関する成果は、平成15年度以降の測定データとあわせ学術誌に発表する予定である。 また、部分断面積測定のために新たに設置する静電型エネルギー分析器の構成品を部分的に導入し、測定のための高電圧引加・スキャンシステムの製作を開始した。 電荷変換断面積データ公開サーバ構築に関しても、必要な文献調査・データ収集を行い、収集データの一部を核融合科学研究所と共同で、NIFS-DATA-70として発表した。
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