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2003 年度 実績報告書

化学物質およびエネルギー同時生産のための固体酸化物燃料電池型反応器の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14780398
研究機関京都大学

研究代表者

菊地 隆司  京都大学, 工学研究科, 助教授 (40325486)

キーワード固体酸化物電解質 / メタン部分酸化反応 / 電力化学物質同時生産 / チタン酸カルシウム / 直接改質 / 吸熱反応 / 反応モデル / 熱効率
研究概要

固体酸化物を電解質として用いた燃料電池型反応器において、合成ガス(CO+H_2)と電力の同時生産をおこなう電力化学物質同時生産システムの構築を目的とし、燃料極について研究を行った。メタンの部分酸化反応条件では、電極上に炭素が析出し、電極性能劣化を引き起こすため、炭素析出を抑制する燃料極の開発が重要である。
昨年度に引き続き、FeをドープしたCaTiO_3(以下FCT)を検討し、電極微構造の電子顕微鏡観察を行い、電極作製条件の最適化を行った。この材料はプロトンおよび酸素イオン導電性を示し、導電性が高いため、燃料極のNi量を低減し炭素析出をおさえられる可能性がある。Ni-FCT燃料極調製の最適条件を探るため、NiとFCT重量比をかえて電極を作製し、微構造を観察した。NiとFCTの重量比が、NiO : FCT=1:1、1300℃焼成がもっとも微細な構造を取り、発電性能の向上を期待したが、NiO : FCT=4:1、1300℃焼成条件が、発電性能の面からは最適であることが分かった。しかし、Nio:FcT=1:1、1300℃焼成試料は性能は低いものの、CH_4を低S/C=1.2で燃料に用いた場合は、開回路電圧が向上し、メタンの部分酸化反応に対応する開回路電圧となった。ガス分析による反応機構の推定が必要である。またNiO : FCT=1:1、1300℃焼成試料はCH_4を低S/C=1.2で供給し、200mA/cm^2の電流負荷をかけ、1000℃における発電実験を行ったところ、端子電圧が徐々に上昇し、発電性能が向上することがわかった。
SOFCモデルにより、燃料の電極上での直接内部改質と、外部燃料改質との熱効率の比較を行った。いずれもS/Cの値が小さくなるにつれて発電効率が向上した。直接改質がより効率が高いが、S/Cの値が小さくなるにつれて、その差は小さくなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] R.Kikuchi, K.Eguchi: "Solid oxide fuel cell as a multi-fuel applicable power generation device"J.Japan Petrol.Inst.. 47・4(印刷中). (2004)

  • [文献書誌] T.Takeguchi, R.Kikuchi, T.Yano, K.Eguchi, K.Murata: "Effect of Precious Metal Addition to Ni-YSZ Cermet on Reforming of CH_4 and Electrochemical Activity as SOFC Anode"Catal.Today. 84. 217-222 (2003)

  • [文献書誌] H.Yokokawa, E.Ivers-Tiffee, K.Eguchi, T.Norby, A.Weber, A.Muller, D.Fouquet, T.Takeguchi, R.Kikuchi, et al.: "Study on the Efficient and Flexible SOFC System"Solid Oxide Fuel Cells. VIII. 1200-1209 (2003)

  • [文献書誌] R.Kikuchi, T.Yano, T.Takeguchi, K.Eguchi: "Characteristics of Anodic Polarization of Solid Oxide Fuel Cells under Pressurized Conditions"Solid Oxide Fuel Cells. VIII. 720-727 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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