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2002 年度 実績報告書

マイクロサテライトDNAマーカーを用いた沿岸生態系の人為的影響評価

研究課題

研究課題/領域番号 14780425
研究機関愛媛大学

研究代表者

高木 基裕  愛媛大学, 農学部, 助教授 (70335892)

キーワードマイクロサテライト / ウミタナゴ科魚類 / 端脚目甲殻類 / 沿岸生態系 / 遺伝的多様性
研究概要

本研究では、遺伝的多様性解析による沿岸生態系の人為的影響評価手法の確立をめざし、本年度はウミタナゴ科魚類および端脚目甲殻類を用い、マイクロサテライトDNA多型解析を行うにあたり必要とされる、研究対象種のマイクロサテライトマーカー座検出用のPCRプライマーの開発を行なった。
ウミタナゴにおいてマーカー座13座の多型性評価を行ったところ、多型の程度はマーカー座により異なり、アリル数は2-23、ヘテロ接合体率は0.507-0.898だった。一方、他属のオキタナゴにおいても多型がみられたものの、ウミタナゴと同属のアオタナゴでは5つのマーカー座において多型を示さなかった。魚種ごとにマーカー座を選択することにより、個体から集団にわたる各レベルの遺伝解析に有用であると考えられた。
端脚目甲殻類のマギレワレカラについてマイクロサテライトマーカー座の開発を行ったところ、DNA配列におけるマイクロサテライト領域の割合は、生物種一般において5-20%であるのに対し、本種では0.18%と少ないことが明かとなった。また、2塩基単位の繰り返しのマイクロサテライトのうち、GA/CTタイプが最多で約50%を占め、哺乳類、魚類、およびワレカラ類と同じ甲殻類のクルマエビ類などで最も多いとされるGT/CAタイプは最小で約7%であった。設計したプライマーの増幅断片の有無を確認したところ、6個のマイクロサテライトマーカー座において多型を示す増幅断片が得られた。開発した6個のマイクロサテライトマーカー座は、今後のワレカラ類の集団解析に有効であると考えられた。
以上のことは、本年度の研究実施計画を予定どおり遂行し、来年度の研究実施計画のウミタナゴおよびワレカラ類甲殻類の遺伝的多様性解析を行うことができることを示している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 高木基裕, 谷口順彦: "マイクロサテライトDNA多型によるウミタナゴ胎仔の父性判別"水産育種. 31・2. 87-90 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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