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2002 年度 実績報告書

血管新生過程における情報伝達因子の構造学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14780481
研究機関特殊法人理化学研究所

研究代表者

杉本 宏  理化学研究所, 生体物理化学研究室, 研究員 (90344043)

キーワード血管新生 / X線結晶学
研究概要

本研究は血管新生メカニズムにおける成長因子angiopoietinおよび受容体Tic2の役割を構造学的な見地から明らかにすることを目的としての蛋白質複合体の結晶構造の解析を行うことをめざしている。本年度は受容体Tie2の試料調製を中心に実験を進めてきた。
Tie2は1124残基からなる細胞膜貫通型の受容体で、ユニークなマルチドメイン構造をもつことがアミノ酸1次配列の解析から分かっている。しかし細胞外領域のどのドメインがligandとの相互作用に関与するのかなどの性質はいっさい明らかになっていない。そこで一連のdeletion mutantの作成を大腸菌の大量発現系をもちいて試みた。そのうちドメイン1およびドメイン5に関しては蛋白質のrefoldingをおこなうことで調製できたが、その他に関してはすべて封入体となった。ちなみにFiedler et al.の最新の報告(印刷中)によると、ドメイン1はリガンドとの結合に関与し、ドメイン5はリガンドのセレクションに関与しているようだ。ドメイン5に関しては、X線回折実験に適した良好な結晶が得られ、大型放射光施設SPring-8を利用して原子分解能(1.0Å)での構造解析に成功した。Tie2のリガンドであるangiopoietin-1およびangiopoietin-2についてはhuman由来のcDNAがすでに得られている。だが、これらの蛋白質は生理的には糖鎖やdisulfide結合などの修飾を受けている状態にあると考えられるため、酵母Pichia pastorisを用いた発現系の構築を行った。現在発現レベルを確認中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Lee, D.S., Yamada, A., Sugimoto, H., Matsunaga, I., Ogura, H., Ichihara, K., Adachi, S., Park, S., Shiro, Y.: "Substrate recognition and molecular mechanism of fatty acid hydroxylation by cytochrome P450 from Bacillus subtilis : Crystallographic, spectroscopic and mutational studies"Journal of Biological Chemistry. (印刷中).

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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