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2002 年度 実績報告書

染色体上を伝播する活性化クロマチンの可視化とその分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 14780524
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

影山 裕二  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (90335480)

キーワードキイロショウジョウバエ / 遺伝子量補正 / アセチル化ヒストン / 活性化クロマチン / 転写制御
研究概要

染色体DNAはヒストンとともに高度に凝縮したクロマチン構造として存在しており、クロマチンの活性化(脱凝縮)制御とはすなわち遺伝情報発現の制御である。研究代表者らはクロマチン構造の活性化機構を解明するため、ショウジョウバエの遺伝子量補正をモデル系として、1)X染色体における活性化クロマチン領域の細胞学的挙動の可視化、および2)X染色体特異的なクロマチンリモデリング因子であるMSL complexの標的遺伝子への結合に関与する遺伝子の同定を研究課題とし、以下の成果を得た。
1)活性化クロマチン状態の分子マーカーとして、MSL complexのサブユニットの一つであるMSL-2とGFPとの融合タンパク質を用い、この融合タンパク質が確かにX染色体特異的に結合し、もうひとつの活性化クロマチンマーカーであるH4Ac16と共局在することを示した。またMSL-2の過剰発現系を用いた実験から、MSL complexおよびH4Ac16のX染色体における局在化が胚発生期に確立すること、それ以降の発生段階ではクロマチンの活性化を誘導することができないことを明らかにした。
2)ショウジョウバエの眼色を制御する遺伝子であるwhiteはX染色体上の遺伝子であり、遺伝子量補正を受けることが知られているが、クロマチン活性化に関わるとされるktoおよびbrmが、雌雄間のwhite遺伝子の活性化に必要であることを遺伝学的解析により見いだした。現在これら遺伝子とMSL complexのX染色体への局在化との関連を検討中である。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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