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2002 年度 実績報告書

3量体G蛋白質におけるGiαサブユニットの活性制御機構の構造学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14780532
研究機関特殊法人理化学研究所

研究代表者

浜田 恵輔  理化学研究所, 構造生物物理学研究室, 基礎科学特別研究員 (00344052)

キーワード3量体G蛋白質 / LGN / GoLocoモチーフ / X線結晶構造解析
研究概要

3量体G蛋白質はGTPの加水分解活性をもつαサブユニット(Gα)とヘテロ2量体で存在するβ,γサブユニット(Gβγ)で構成され、G蛋白質共役型受容体(GPCR)から標的蛋白質へシグナルを伝える分子スイッチとして働く。GαはGDP結合時にシグナル伝達機能のない不活性状態にあるが、GTPに結合すると標的蛋白質と結合可能となり、シグナル伝達可能な活性状態となる。Gαに結合したGTPは分解され、もとの不活性状態のGDP結合型へと変換される。このGαのスイッチサイクルには幾つかの制御蛋白質が関与する。従来のGEF(GDP/GTP exchange factor)やGAP(GTPase activating protein)に加えて、GDP結合型Gαに結合してGDPの解離を抑制するとともに、G蛋白質を細胞質に留まらせるGDI(GDP dissociation inhibitor)の存在が示唆されている。LGNはGαのサブファミリーの一つであるGiαに特異的に結合する蛋白質として同定され、分子のC末端側に4つのGoLocoモチーフ(19アミノ酸残基)と呼ばれるGiα結合蛋白質に共通にみられる配列をもつ。このGoLocoモチーフはGDP結合型のGiαとの直接の結合領域であるとともに、GDIとして働く可能性がある。本研究では、GDPが結合したGiαとLGNあるいはGoLocoモチーフとの複合体のX線結晶構造解析を行い、GoLocoモチーフによるGiαの認識およびGDI活性の分子メカニズムを明らかにすることを目的とした。これまで、LGN全長およびGoLocoモチーフの結晶化に適した純度での蛋白質精製法を確立したが、単独の系での結晶は得られていない。今後、Giαとの複合体形成下で結晶化を行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Keisuke Hamada, Toshiyuki Shimizu, Shigenobu Yonemura, Shoichiro Tsukita, Sachiko Tsukita, Toshio Hakoshima: "Structural basis of adhesion-molecule recognition by ERM proteins revealed by the crystal structure of the radixin-ICAM-2 complex"The EMBO Journal. 22・3(in press). (2003)

  • [文献書誌] Toshiyuki Shimizu, Azusa Seto, Nobuo Maita, Keisuke Hamada, Shoichiro Tsukita, Sachiko Tsukita, Toshio Hakoshima: "Structural basis for neurofibromatosis type 2. Crystal structure of the merlin FERM domain"J Biol Chem. 277・12. 10332-10336 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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