aPKCはタイトジャンクション(TJ)に局在することが知られていることから、まずはchickおよびmouscの肝臓よりTJに富む画分を精製し、そこから組み換えaPKCタンパクに結合する分子をaffinity column法で精製することを試みたが、意義ある分子は得られなかった。また、同画分を組み換えaPKCタンパクによってin vitroリン酸化させ、aPKCによって直接リン酸化を受ける分子を同定することも試みたが、非特異的なリン酸化反応が多く生じ、目的とする分子の同定には至らなかった。そこで、mouse mammary glandの上皮細胞であるEph4細胞にHAタグを付加したaPKCを恒常的に発現させた細胞を作成し、この抽出液から抗HA抗体を用いてaPKCを免疫沈降し、共沈する分子を探索したところ、約80kDaおよび約60kDaの分子が再現性よくaPKCと結合していることが見い出された。現在これらの分子の実体を質量分析法によって明らかにしょうと試みている。
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