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2002 年度 実績報告書

哺乳類終脳の発生過程における領域決定機構を探る

研究課題

研究課題/領域番号 14780568
研究機関東北大学

研究代表者

野村 真  東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10323007)

キーワード脊椎動物 / 終脳 / Pax6遺伝子 / 領域決定 / 神経細胞移動 / 細胞移植 / 細胞標識 / 遺伝子導入
研究概要

哺乳類の発生初期の終脳は大きく背側と腹側の領域に区分される。背側の神経上皮細胞からは終脳皮質を構成する神経細胞が分化し、腹側の神経上皮細胞からは主に線条体や淡蒼球など様々な神経核を構築する神経細胞が産生される。このような脳の特異的な領域で産まれた神経細胞のあるものは発生中に移動するが、標的組織へ細胞を移動させる分子機構についてはまだ不明な点が多い。
我々はラット胎生11.5日胚の終脳皮質背側で産生された細胞が、終脳腹側へと移動することを見い出した。この細胞は終脳背-腹の境界部で移動の方向を転換し、終脳後部へと更に移動する。ところが転写因子であるPax6遺伝子の変異ラットでは、この細胞移動の方向転換が起こらず、背側でうまれた細胞は背-腹の境界を越えて終脳の最も腹側へと侵入することを発見した。この細胞移動パターンの異常が細胞自律的なものかどうか調べるため、正常胚と変異胚の間で細胞の交換移植を行った。その結果、少なくとも変異胚における移動の異常は移動する細胞非自立的な異常であることが判明した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hirata, T., Nomura, T., Takagi, Y., Sato, Y., Tomioka, N., Fujisawa, H., Osumi, N: "Mosaic development of the olfactory cortex with Pax6-dependent and-independent components"Brain Res Dev Brain Res. 136. 17-26 (2002)

  • [文献書誌] Takahashi, M., Sato, K., Nomura, T., Osumi, N: "Manipulating gene expressions by electroporation in the developing brain of mammalian embryos"Differentiation. 70. 155-162 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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