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2003 年度 実績報告書

小脳脳室帯でのニューロン産生におけるペプチド性ホルモンGhrelinの機能解明

研究課題

研究課題/領域番号 14780576
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

吉川 文生  独立行政法人理化学研究所, 分子神経形成研究チーム, 研究員 (70342871)

キーワードペプチドホルモン / Ghrelin / Gtowthhomone secretagogue receptor / Gタンパク質共役型受容体 / 小脳 / プルキンエ細胞 / 脳室帯 / ニューロン産生
研究概要

ペプチドホルモンGhrelinは、成体では胃、視床下部、胎盤などから分泌され下垂体前葉に作用し成長ホルモン分泌を促進する。GhrclinのレセプターであるGrowthhormone secretagogue receptor(GHS-R)はGダンパク共役型受容体で細胞内Ca2+上昇を誘導する。GHS-Rは成体では下垂体前葉、視床下部、海馬などに発現することが知られているが、胎生期脳での役割は全く不明である。研究代表者はGHS-Rが小脳プルキンエ細胞や小脳核ニューロンなどが産生される時期(マウス胎生11〜12日)・部位(小脳脳室帯)に特異的に発現することを見出した。小脳ニューロン産生におけるGhrelinの役割を解明することを目的とする。
マウスGHS-RcDNAクローニングに成功した。この情報をもとにウサギポリクローナル抗マウスGHS-R抗体を作製した。ウエスタンブロットによりリコンビナントGHS-Rを特異的に認識することを確認した。この抗体を用いて、胎生12日マウスを免疫組織学に解析中である。
マウスcDNA由来のGHS-Rを培養細胞に発現させ、カルシウム濃度指示薬Fura-2を用いてGhrelinに対する反応性を確認した。現在、胎児(E11)小脳ニューロン初代培養の系で、Ghrelinによって誘起される細胞内カルシウムシグナルを解析中である。
体内埋め込み型の浸透圧ボンプを用いることにより、妊娠10日目のマウス腹腔内にGhrelin(1mM)を持続的(3日間)に投与したとき、胎児の生存率、脳形態について解析したが、対象と比較して有意な差は見出せなかった。現在、Ghrelin非代謝性アナログを、胎児脳室に投与する実験系を確立中である。
GHS-RのSiRNAを子宮内電気穿孔法により胎児小脳プルキンエ細胞に導入する系を確立中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Yanagida, E.他8名(4番目): "Functional expression of Ca^<2+> pathways in mouse embryonic stem cells."Cell calcium. (In press). (2004)

  • [文献書誌] Bosanac, I.他12名(8番目): "Structure of the inositol 1,4,5-trisphosphate receptor binding core in complex with its ligand."nature. 12・420. 696-700 (2002)

  • [文献書誌] Uchiyama T, Yoshikawa F.他3名: "A novel recombinant hyper-affiinity inositol 1,4,5-trisphosphate (IP3) absorbent traps IP3, resulting in specific inhibition of IP3-mediated calcium signaling."J.Biol.Chem.. 277. 8106-8113 (2002)

  • [文献書誌] Iwasaki, H.他7名(4番目): "Molecular characterization of the starfish inositol 1,4,5-trisphosphate receptor and its role during oocyte maturation and fertilization."J.Biol.Chem.. 277. 2763-2772 (2002)

  • [文献書誌] 吉川文生, 森田規之, 古市貞一: "抗体を利用したタンパクの構造・機能・局在解析"株式会社メディカルドゥ遺伝子医学. 170 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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