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2002 年度 実績報告書

ポリオウィルス感染モデルマウスに導入された遺伝子のモニタリングに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14780628
研究機関(財)実験動物中央研究所

研究代表者

六車 香里  財団法人実験動物中央研究所, 遺伝研究室, 研究員 (50290979)

キーワードPVRマウス / 導入遺伝子 / モニタリング / ポリオウィルス / 安定性
研究概要

本年度はポリオウィルス感染モデルマウスの導入遺伝子モニタリングの方法について検討を行った。本マウスに導入された遺伝子が経世代的に安定して伝達されているかを調べるため、N3ヘミ個体群、N20ヘミ個体群およびnon Tg(野生型)個体群の計3群を対象とし、以下の解析を行った。
a.染色体上の位置:Fluorescense in situ hybridization (FISH)法にて解析を行った結果、両世代ともに導入遺伝子は第13染色体B3領域に存在することが明らかとなった。
b.構造:解析対象のゲノムDNAをBamHIにて消化し、Southern blot解析を行った結果、出現するバンドパターンは既報告と一致し、N3およびN20の間に差は認められなかった。
c.発現:(1)mRNA全長の検出:解析対象の脳からtotal RNAを抽出し、Northern blot解析を行った結果、両世代ともに既報告と一致する約3.3kbの転写産物が得られた。(2)mRNAの検出:alternative splicingが生じる領域を検出するプライマーを用いてRT-PCRを行った結果、既報告と同様に両世代の脳、腎臓および小腸でα、βおよびγ型mRNAが検出された。(3)PVRαcoding領域の塩基配列:主要な転写産物であるα型PVR遺伝子の塩基配列をRT-PCR-direct sequencing法により決定した結果、両世代ともに塩基置換等の変異は認められなかった。
以上の結果から、本マウスに組み込まれたPVR遺伝子は構造、発現および機能を保持したまま安定して受け継がれていることが示唆された。以上のことを踏まえ、本マウスにおける導入遺伝子モニタリングは、比較的おおまかな導入状況を検出するFISH解析および遺伝子機能の状況を検出するためのPVRαcoding領域塩基配列確認の2点について、原種の世代更新時に実施することを決定した。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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