研究概要 |
1.(1)開発したp53結合配列の検索システムにてゲノム上に予測されたp53結合部位のデータベース化を行なった。 (2)転写開始部位と予測されたp53結合配列との距離を解析可能な機能をシステムに追加し、GUI(graphical user interface)を付加することで解析を容易にした。 (3)本システムでは、UCSCのRefFlatデータベースを利用し既知遺伝子の位置情報と上記(1)のデータベース上のp53結合部位の位置情報より任意の遺伝子、染色体上のp53結合部位と周辺遺伝子の関係を数値及び図により可視化した。 2.(1)ヒトマウスorthologus gene間でp53結合部位配列、相対的な位置等を比較可能な機能をシステムに追加し、GUI(graphical user interface)を付加することで解析を容易にした。 (2)開発した検索システムにてマウスゲノム上に予測されたp53結合部位のデータベース化を行ない、1.(3)同様に、UCSCのRefFlatデータベースを利用し、既知のヒトマウスorthologus geneとヒト、マウスそれぞれの結合部位の位置関係、結合部位配列につき可視化した。 3.(1)上記、1,2の改良を行なったシステムによりp53結合部位候補の絞込みをを行い、ゲノム上に60箇所の候補部位を抽出した。 (2)これら候補部位周囲の遺伝子のうち27遺伝子でp53による発現誘導が、4遺伝子で発現抑制が認められ、残りの29遺伝子は不変であった。 4.(1)上記3.(2)の結果を学習データに用いて、結合部位周囲の配列情報を説明変数にしたニューラルネットワーク解析を行った。なおソフトウエアとしてNEUROSIMおよびVMStudioを利用した。 (2)中間ユニット数3で学習データ数20、検証に11遺伝子を用いた解析では予測精度は82%となり結合部周囲の配列モチーフによる候補絞込みの可能性が示唆された。
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