• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

不完全麻痺者の歩行訓練システム構築のための基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 14780659
研究機関宮城工業高等専門学校

研究代表者

古瀬 則夫  宮城工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (30249734)

キーワード不完全麻痺者 / 歩行訓練システム / センサシステム / 加速度計 / ジャイロスコープ / 衝撃センサ / ゴニオメータ / 立脚期と遊脚期
研究概要

不完全対麻痺患者のための歩行訓練システムは,歩行訓練中の下肢の状態を計測し,歩行改善に有用な情報を麻痺者に呈示して,歩行訓練をサポートするシステムである.本研究では,歩行中の下肢の状態を計測するセンサシステムの構築および波形処理方法の確立を目的として,健常者における歩行動作を測定し,各センサから得られたデータを解析した.歩行動作を計測するセンサシステムは,1個の2軸加速度計(ワコー,PRG高感度用),3個の1軸圧電式ジャイロスコープ(村田製作所,ENC-03J),1個の衝撃センサ(村田製作所,PKS1-4A1)から構成され,左側下肢に取り付けられた.また,参照データを得るため,ゴニオメータ(Penny&Gilles, ADU301A)により膝と足関節の角度を計測し,足の接地のタイミングを計測するために爪先と踵に装着したアルミ箔と床上のアルミ板との接触状態を計測した.3名の健常者において,幅1m,長さ6mのアルミ板上で異なる歩行速度での歩行動作を測定した.ジャイロ間の出力の差分により得られる関節角速度を数値積分し,膝と足関節の関節角度を求めたところ,ゴニオメータの出力と似た波形が得られた.また,衝撃センサの出力にデジタル微分を施すことにより,アルミ箔により検出される接触状態と同様に,立脚期と遊脚期を分離できる可能性があると考えられる.一般的に歩行動作の計測に用いられるゴニオメータやフットスイッチは,装着の仕方により出力がばらつき破損し易い欠点を有する.本研究で用いたセンサはいずれも小型軽量で装着が容易であり,装着の仕方による出力のばらつきが少なく,また床と非接触で破損し難いので有用性が高いと思われる.これらの歩行実験の結果から,ジャイロや衝撃センサを用いることにより立脚期の開始のタイミングや関節角度など歩行訓練に有用な情報を得られる可能性があることを確認した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 古瀬則夫, 渡辺高志, Imre CIKAJLO, Tadej BAJD, 星宮望: "不完全対麻痺患者のための歩行動作再学習システムの開発-歩行動作計測システムの基礎的検討-"第42回日本ME学会大会,医用電子と生体工学. 41巻特別号. (2003)

  • [文献書誌] Norio Furuse, Takashi Watanabe, Imre Cikajlo, Tadej Bajd, Nozomu Hoshimiya: "Gait Re-education System for Incomplete Spinal Cord Injured Patients-Development of Gait Measurement System-"8th Annual Conference of the International Functional Electrical Stimulation Society. (2003)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi