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2004 年度 実績報告書

遺伝子の一塩基変異を見分けるDNAコンジュゲートデバイスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 14780663
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

三嶋 恵子  独立行政法人理化学研究所, 前田バイオ工学研究室, 協力研究員 (20260713)

キーワードDNA / 一塩基変異 / DNA-ポリマーコンジュゲート / ポリ(-N-イソプロピルアクリルアミド) / 遺伝子診断
研究概要

現在の遺伝子診断法の多くは相補的な二重らせん形成に立脚している。しかしながら、DNAの二重らせんは、その一部の塩基対が不整合であってもある程度は形成されてしまうため、長い遺伝子配列における一塩基の違いを単純な原理で見分けることは困難である。本研究ではこれまでに、ポリ(N-イソポロピルアクリルアミド)(PNIPAAm)-DNA複合体の相転移によって自発的に形成するポリマーミセルの自己凝集反応を活用して、サンプルDNAの末端に存在する一塩基変異を目視検出することに成功している。本年度は、今後の実用化のために検出限界を向上させることを目指して、ポリマーミセルの構造最適化に取り組んだ。サンプルDNAの必要量を下げるためには、ポリマーミセルの表面上に固定されたプローブDNAの絶対量を減らすことが最も直接的な解決策である。そこで、PNIPAAm-DNA複合体におけるDNAの共重合比を従来の0.3mol%から低下させるために、この複合体にPNIPAAmを混合して見かけの共重合比を1/10の0.03mol%にまで下げた。その結果、ポリマーミセルの平均粒径が、従来の49nmから210nmへと4倍以上に大きくなることが分かった。これは凝集による濁度上昇がより容易に起こることを意味している。実際、ポリマーミセルを形成させるために使用する全ポリマー量を従来の0.1mg/mLから1/2の0.05mg/mLにまで下げても、濁度上昇を日視で検出できることが明らかになった。場上の方法を組み合わせることにより、検出限界を1/20にまで下げることに成功した。これは、検出に必要なサンプルDNAの濃度が、2.56μMから0.13μMにまで低減されたことに相当しており、細胞から抽出した遺伝子をPCRによって増幅・調製したサンプルに対しても充分に適用可能であることが実証された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Capillary Electrophoretic Discrimination of Single Nucleotide Polymorhisms Using an Oligodeoxyribonucleotide-polyacrylamide Conjugate as a Pseudo-immobilized Affinity Ligand2005

    • 著者名/発表者名
      K.MISHIMA, T.TAKARADA, M.MAEDA
    • 雑誌名

      Analytical Sciences 21(1)

      ページ: 25-29

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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