研究課題/領域番号 |
14F04015
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
高井 次郎 名古屋大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (00254269)
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研究分担者 |
BONN Gregory 名古屋大学, 教育学研究科(研究院), 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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キーワード | 充実した生活観 / 留学生 / 異文化適応 / 国際交流 / 異文化コンピテンス |
研究実績の概要 |
研究目的は、日本人学生の「充実した生活観」を明らかにし、同様に留学生(特にこれまでの研究で扱ってきた中国・インド・東南アジア・北米出身者中心に)との違いを検討することであった。これにあたり、「充実した生活観」に関する価値観の違いがコミュニケーションや相互理解、また留学生の異文化適応にどのような影響を持つかを質問紙調査および面接調査を行った。
来日の6月から9月にかけて、留学生を対象とした予備調査を行い、一部10月来日の留学生を対象に、来日直後に1年間の縦断調査の第1回目を実施した。まだ十分なデータ収集ができておらず、今後さらに対象者のデータを集める。2月にはアメリカにおけるSociety for Personality and Social Psychologyの年次大会において、3月には大阪におけるAsian Conference for Psychology and Behavioral Sciencesにおいて資料収集を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
縦断研究のため、複数回追跡調査が必要のため、留学生の調査協力が得にくく、サンプリングが十分に取れていない状況にある。今後サンプリング方法を再検討し、調査協力への動機づけを上げることを工夫する。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き初年度予定の調査を継続し、同時に日本人学生を対象として第2の研究に着手する。この研究では留学生が日本人学生にどのような影響を与えるのかを調べる。国立大学の学生を対象に、留学生が多数在籍する大学と少数の大学を比較し、留学生との交流頻度、関わり方、交流満足度など、国際交流の量および質の両観点日本人学生の文化的感受性、多様な価値観の受容力、グローバル・パースペクティブ、異文化コミュニケーション・コンピテンスなどへの影響を質問紙調査によって検討する。また、それぞれの大学の留学生・日本人の交流の実態やそれを促進するための取組や合同授業などの実践についての聞き取り調査を行い、単なる受入数による量的な指数ではなく、質的な問題についても言及する。本研究の成果も国内外の学会において発表し、海外のジャーナルに論文として投稿する。
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