研究課題
本研究では、すばる望遠鏡やそれ以外の望遠鏡を利用して、星・惑星形成領域における赤外円および直線偏光観測を行う。本研究の目標は以下のとおりであり、世界で初めて0.1 秒角での赤外円偏光観測を実現し、これによって、若い星の星周構造の円偏光場をマップすることで、散乱の効果および磁場の影響について、直線偏光と組み合わせて解明することである。同じデータから、円盤上層部のダストサイズ・性質の情報も得ることも期待できる。これと並行して、1秒角程度の偏光サーベイも行い、星・惑星形成領域全般における円偏光の分布を調べることを目指した。本研究のため、すばる望遠鏡のための赤外偏光器の円偏光機能の拡充を行った。観測に必要なハードウエア・ソフトウエアについての開発を進めた。並行して、南アフリカにある赤外線望遠鏡 IRSF を用いて、星形成領域の赤外円偏光サーベイ観測を行なった。その結果、大質量星から小質量星に至るまでの星形成領域における星雲中に普遍的に赤外円偏光が検出されること、および、その偏光度や領域の広がりは、領域中で誕生している星の質量(光度)と良い相関があることを見出した。今年度は、とりわけ、その領域を拡張子、その結果を査読論文として出版した。本研究は、今後、円盤スケールでの円偏光と生命のホモキラリティーの議論を初めて行うことにつながる。本研究で取得している円偏光データは、いずれも過去にはない全く新しいデータであり、星形成、円盤およびアストロバイオロジーの研究に新展開をもたらすものと期待される。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 6件、 査読あり 6件、 謝辞記載あり 6件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)
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