研究課題
本研究はソウルと東京の近代移行の具体的な過程を調べ、2つの都市の共通点と差異点を研究し、西洋や他の非西洋都市の近代移行とは区別されるソウルと東京、両都市の近代移行における「固有の近代性(indigenous modernity)」を確かめることを目的とする。本年度はソウルと東京の都市施設の変化について研究を進行し、主に宮殿をはじめとして皇室施設を中心にソウルと東京を比較しようとした。まず、前年度に引き続き東京についての日本の研究を整理し、ソウルと東京に対する資料を調べた。日本では国立公文書館、国立国会図書館、東京都立中央図書館、東京大学図書館、宮内庁書陵部の図書寮と公文書館、韓国では韓国学中央研究院、ソウル大学奎章閣韓国学研究院、国家記録院、国立中央博物館、国立古宮博物館などに所蔵されているソウルと東京の近代移行に関する資料を確認し収集した。こういう資料を基にして、近代移行時期韓国皇室の建築財政と建築活動を確認し、日本の影響下でソウルの全体的な建築と都市状況の変化を考察した。韓国の伝統的な宮闕である昌徳宮が日本人技術者によって明治宮殿を模倣して近代的な様相を示し始める過程、韓国皇室の都市改造事業に通してソウルが近代的な都市構造で変化する過程などを明らかにした。また、韓国最初の近代的な国立病院である大韓医院を日本の東京医学校の建築様式、構造、機能などと比べて、韓国と日本の近代的な都市施設の成立過程を考察した。こういう研究の成果物として、皇室建築組織と宮闕の近代的な変化に関する論文2編が掲載されて、大韓医院と東京医学校に関する論文は掲載予定、ソウル都市構造の近代的な変化に関する論文は審査中である。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 2件)
Korean Journal of Medical History
巻: 25(1) ページ: 未定
Journal of the architectural Institute of Korea, Planning and Design Section
巻: 31(6) ページ: 151-162
http://dx.doi.org/10.5659/JAIK_PD.2015.31.6.151
巻: 31(11) ページ: 153-164
http://dx.doi.org/10.5659/JAIK_PD.2015.31.11.153