研究課題/領域番号 |
14F04085
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
谷野 章 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (70292670)
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研究分担者 |
COSSU Marco 島根大学, 生物資源科学部, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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キーワード | 太陽電池 / 太陽光発電 / 温室 / 再生可能エネルギー |
研究実績の概要 |
直径1.2 mmの球状シリコン太陽電池を4800粒使用して作成した910×610 mmの太陽電池モジュールの発電および遮光特性を計測した。計測は島根大学敷地内のガラス温室にて行った。太陽電池モジュールは西向きの屋根に設置した。屋根の傾きは26.5°であった。また、ガラス温室の長辺は南北線に対し西に6°ずれていた。太陽電池モジュールの電流-電圧特性は直流電圧・電流源/モニタにより計測した。また、水平面全天日射はガラス温室天頂(地上高3.5 m)に設置した日射センサーで計測した。太陽電池モジュール上面に入射する傾斜面全天日射および下面に入射する傾斜面地上散乱日射、セルの影部分の傾斜面全天日射をそれぞれ日射センサーで計測した。太陽電池モジュールのガラス部分を通過した日射の傾斜面全天日射を日射センサーで計測した。直流電圧・電流源/モニタおよび日射センサーをGPIBによりパソコンと接続し、全てのデータを1分毎に同期してパソコンに収集した。以上の研究成果の要旨を2015年7月にポルトガルで開催される国際会議GreenSys2015に投稿し、受理された。最近、アリゾナ大学において温室の太陽光発電で環境制御設備を運転するシステムが開発された。アリゾナ大学の研究は我々の研究を進める上で極めて重要な手がかりを与えるものである。特に、半乾燥地の強日射下での太陽光発電利用温室はイタリアでも大きな発展の可能性を有している。この理由により、Cossu博士がアリゾナ大学の太陽光発電利用温室の最新情報を現地で収集した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
直径1.2 mmの球状シリコン太陽電池を4800粒使用して作成した910×610 mmの太陽電池モジュールの発電および遮光特性を計測した。計測は島根大学敷地内のガラス温室にて行った。太陽電池モジュールの電流-電圧特性は直流電圧・電流源/モニタにより計測した。また、水平面全天日射はガラス温室天頂(地上高3.5 m)に設置した日射センサーで計測した。太陽電池モジュール上面に入射する傾斜面全天日射および下面に入射する傾斜面地上散乱日射、セルの影部分の傾斜面全天日射をそれぞれ日射センサーで計測した。太陽電池モジュールのガラス部分を通過した日射の傾斜面全天日射を日射センサーで計測した。直流電圧・電流源/モニタおよび日射センサーをGPIBによりパソコンと接続し、全てのデータを1分毎に同期してパソコンに収集した。以上の研究成果の要旨を2015年7月にポルトガルで開催される国際会議GreenSys2015に投稿し、受理された。イタリアのサッサリ大学とも連携して研究を進めており、イタリアの太陽光発電温室の研究成果もGreenSys2015に共著で投稿し、受理された。Cossu博士がアリゾナ大学の太陽光発電利用温室の最新情報を現地で収集した。以上の成果および研究活動は当初の予定通り順調に進行しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度の実験が順調に進んだため、まずはそのデータ解析を推進し、論文として投稿することに注力する。同時に、前年度構築した計測システムによって太陽電池の発電と遮光特性の計測を継続する。次に、島根大学のデータをイタリアの温室と比較するために、研究分担者の出身大学であるイタリアのサッサリ大学と連携して現地でも研究を進める予定である。平成27前年度前半までに得られたデータをまとめて国際学会(ポルトガル)で発表する。シミュレーションによって、日本およびイタリアの地理条件で、本太陽電池モジュールならびに、これまでに開発済みのストライプ型あるいは格子型モジュールを活用する場合の発電量と遮光率を計算する。
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