研究課題
網羅的タンパク質(プロテオーム)解析でタンパク質の翻訳後修飾、特にリン酸化修飾やユビキチン化修飾の関連を研究するプロジェクトを開始した。初めに、腎臓のタンパク質をモデルに、網羅性を高めるために、腎臓のタンパク質をOff-Gel 等電点電気泳動法で分画後、トリプシン処理し、そのペプチドを質量分析装置で解析し、全分画の情報を統合して腎臓プロテオームを解析した。一方、腎臓タンパク質全体を最初にトリプシン消化し、そのペプチドをOff-Gel 等電点電気泳動法で分画し、質量分析装置で解析し、全分画の情報を統合した腎臓プロテオームを取得し、前者と比較した。その結果、前者の解析法の方が、タンパク質の同定数が多い事が示されたが、ペプチドを、Off-Gel電気泳動法で分画する方法は、ITRAQ 法や TMT法などペプチドの定量法に有用な手法と考えられた。両分画法とも、リン酸化や酸化やユビキチン化などのタンパク質の翻訳後修飾の解析が可能で、その解析は両者を相補的に用いることで、より詳細なプロテオーム解析が得られた(Anal Chem 2015)。また、本研究で、世界で初めて尿管のプロテオームが解析され、そのタンパク質のリストが作成された(Journal of proteomics 2015とData in briefs 2016)。その情報は半定量的情報として emPAI 情報とともに、データベース化され、今後、尿管の疾患の研究に利用されると考えられた。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2016 2015 その他
すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
Data Brief.
巻: 3 ページ: 853-857
10.1016/j.dib.2016.01.050
Proteomics
巻: 16 ページ: 80-84
10.1002/pmic.201500214
Anal Chem
巻: 18 ページ: 8481-8488
10.1021/acs.analchem.5b01911
http://bb-c.gs.niigata-u.ac.jp/about.html