研究課題/領域番号 |
14F04209
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研究機関 | 独立行政法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
小林 拓朗 独立行政法人国立環境研究所, 資源循環・廃棄物研究センター, 研究員 (10583172)
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研究分担者 |
KUMAR Gopalakrishnan 独立行政法人国立環境研究所, 資源循環・廃棄物研究センター, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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キーワード | メタン発酵 / 消化液 / 藻類フォトバイオリアクター |
研究実績の概要 |
本年度は、(1)バイオエネルギー生産に適した混合藻類コンソーシアのスクリーニングと(2)回収藻類からの水素およびメタン生産特性の特徴づけおよび条件検討を中心として取り組んだ。まず、環境中からいくつかの藻類コンソーシアを採取し、高濃度ミネラルの培地下で集積を行った。最終的に3種類の増殖速度の高いコンソーシアが選別され、それらはScenedesmusおよびChlorella speciesが優勢であった。様々な前処理を考慮に入れつつ、まずは前処理なしあるいはpH調整だけによる35℃中温発酵を行った。その結果、pH調整有無にかかわらず、水素発酵による水素生産は困難であって、可溶化・糖化等の前処理が必要なことが判明した。一方でメタン発酵によるメタン生産の点では、最高で117 ml/L/dのメタン生成速度が得られたものの、投入CODに対する収率としては5%程度で非常に低い数値であった。次に同前処理条件の下で55℃の高温水素発酵を検討したところ、90ml/L/dの水素生成速度が得られ、水素発酵としては低水準ながらも可能性があると判断された。引き続き、適切な前処理や植種微生物源の検討によってバイオリファイナリー収率を向上させていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
特別研究員の来日は種々の都合により8月末まで延期され、実質的には半年程度の研究期間であった。2年間の研究期間のうち、現在までの進捗で30%程度は進行していると考えられるので、概ね順調と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、実消化液を用いて3つのコンソーシアの中からさらに有望なものを1つ選別し、藻類の増殖速度および藻類バイオマス成分の特徴づけを行っていくとともに、培養条件がそれらに対して及ぼす影響を詳細に検討していく。また、それらバイオマスのバイオエネルギー化に関して、水素発酵およびメタン発酵の効率化を可能とする前処理の検討とバイオ液体燃料化特性の評価も行っていく。
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