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2016 年度 実績報告書

非アルコール性脂肪性肝疾患の運動療法による肝臓リハビリテーションプログラムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 14F04307
研究機関筑波大学
研究分担者 呉 世昶  筑波大学, 医学医療系, 研究員 (10789639)
研究期間 (年度) 2014-04-25 – 2017-03-31
キーワード非アルコール性脂肪性肝疾患 / 肥満 / 有酸素トレーニング / 筋力トレーニング / 脂肪肝 / 体重減少 / 肝弾性度 / 運動療法
研究実績の概要

様々な最新の研究から運動療法による体重減少とは独立した非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の改善効果が報告されている。従って、食事療法の継続に苦慮している多数のNAFLD肥満者に、運動療法を実施することが勧奨される。しかしながら、体重減少効果に優れた食事療法に比較し、NAFLDの病態改善に関する運動療法のベネフィットの詳細は明らかではない。また、運動療法の実施において、効率的な運動方法(種類、強度、時間)は解明されていない。そこで、本研究では中年肥満男性を対象に、運動プログラムの種類と強度の違いが、NAFLDの肝脂肪蓄積と肝弾性度といった肝病態因子に及ぼす影響について検討を行った。 運動習慣がなく脂肪肝を有するNAFLD中年肥満男性を対象とした運動療法による減量教室を実施し、参加した61名をランダムに3群に分け、1週間に3回の頻度で12週間にわたるレジスタンストレーニング、高強度インターバルトレーニング、中強度持続性トレーニングの前向きランダム化比較試験を行なった。解析の結果より、レジスタンストレーニング、高強度インターバルトレーニング、中強度持続性トレーニングの3群のすべてにおいて、体重減少とは独立的に、3ヶ月後、3群すべて同等に有意な減少効果が得られた。肝脂肪蓄積は運動の種類とそれらの強度に依存せずに改善することが明らかとなった。しかしながら、肝弾性度は高強度インターバルトレーニング群にのみにおいて減少したが,それには非アルコール性脂肪性肝炎の進行に関連するクッパー細胞の貪食機能の改善が随伴していた.また、高強度インターバルトレーニング群のみ、抗酸化ストレス応答遺伝子の発現増加を示した。この改善効果は高強度インターバルトレーニングによる肝の脂質代謝や炎症病態の改善を通じて現れると考えられた。NAFLDにおける運動療法として高強度運動を実施する必要性が明らかとなった。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] High-intensity aerobic exercise improves both hepatic fat content and stiffness in obese men with nonalcoholic fatty liver disease2017

    • 著者名/発表者名
      Sechang Oh, Rina So, Takashi Shida, Tomoaki Matsuo, Bokun Kim, Kentaro Akiyama, Tomonori Isobe, Yoshikazu Okamoto, Kiyoji Tanaka, Junichi Shoda
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 7 ページ: -

    • DOI

      10.1038 / srep43029

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Changes in Muscle Strength after Diet-induced Weight Reduction in Adult Men with Obesity: A Prospective Study2017

    • 著者名/発表者名
      Bokun Kim, Tsujimoto Takehiko, Rina So, Xiaoguang Zhao, Sechang Oh, Kiyoji Tanaka
    • 雑誌名

      Diabetes, Metabolic Syndrome and Obesity: Targets and Therapy

      巻: 10 ページ: 187-194

    • DOI

      10.2147/DMSO.S132707

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 動療法実施における脂肪肝および肝病態治療効果:肥満改善とは独立した影響2017

    • 著者名/発表者名
      呉世昶、田中喜代次、正田純一
    • 学会等名
      第53回日本肝臓学会総会
    • 発表場所
      広島国際会議場、広島県、広島市
    • 年月日
      2017-06-09 – 2017-06-09
  • [学会発表] 非アルコール性脂肪性肝疾患の肝病態改善における運動療法の治療効果:食事療法との比較2016

    • 著者名/発表者名
      呉世昶、田中喜代次、正田純一
    • 学会等名
      第41回日本肝臓学会東部会(ワークショップ)
    • 発表場所
      京王プラザホテル、東京都、新宿区
    • 年月日
      2016-12-09 – 2016-12-09
  • [学会発表] スポーツ医学より診たNAFLD肥満者における運動療法の有用性2016

    • 著者名/発表者名
      呉世昶、志田隆史、正田純一
    • 学会等名
      第24回 日本消化器関連学会週間(シンポジウム)
    • 発表場所
      ポートピアホテル、兵庫県、神戸市
    • 年月日
      2016-11-05 – 2016-11-05

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公開日: 2018-01-16  

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