研究課題
ヤウンデとドアラにおける雨水,地表水,地下水に関し,硝酸イオン(NO3-)を除き,全ての主要なイオン(Na+,K+,Ca2+,Mg2+,HCO3-,SO42-,Cl-,F-)と微量成分の濃度は,WHOのガイドラインが定める飲料に適した濃度の範囲に収まっていた.その濃度は,農業用にも適していた.地下水の水質を決定する要因としては,ケイ酸塩の風化と帯水層における鉱物とのイオン交換,および人間活動が推定された.浅い井戸から採取された地下水は,NO3-の汚染が著しく,ドアラにおける52の試料で22%以上はWHOの飲料水基準である50mg/lを越えており,最大は162mg/lに達した.ヤウンデでは,75試料の36%で上述の基準を超えており,最大は217mg/lに達した.飲料水のNO3-が高い場合,メトヘモグロビン血症を引き起こす可能性がある.新生児の場合,これによりチアノーゼ(ブルーベビー症候群)の危険性が生じる.両都市において,深い井戸から得られる地下水はNO3-濃度が低く,飲料に適している.本研究において,両都市における浸透式トイレと浅い地下水に対するNO3-とCl-の汚染の関係が明らかとなり,浅い地下水に対する雨水の拡散的な涵養が早いことが示唆された.ドアラ,ヤウンデにおいて,浅い井戸から得られる地下水は重要であり,地下浸透式のトイレからの汚染物質の混入は,人々の健康に対する脅威となっている.この問題は,行政機関により解決されなければならない.
28年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2016
すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)
Appl Water Sci
巻: - ページ: 1-14
10.1007/s13201-016-0413-4