研究課題
研究初年度の本年は,研究期間が4ヶ月ではあったが,進化ゲームにおける尤もホットな話題であるネットワーク互恵に関する基礎理論解析を行い,併せて,大規模数値実験のための基本プラットフォームとなるマルチエージェントシミュレーションを理論構成した.ネットワーク互恵のenhance効果のダイナミクスを規定する要因として,初期協調エージェントのクラスターがall-defectors-stateに吸引されない強度(E_END)とその後,協調率が回復する過程でクラスターの空間伸張がどれだけ滑らかに行われるかに関する指標(E_EXP)を定義し,これらにより均衡時の最終協調率が統計的に有意なレベルで説明されることを予備数値実験の結果見いだした.次年度に向けては,この点をより詳細に明らかにする数値実験を積み重ねることで,設定課題をクリアしていく.
2: おおむね順調に進展している
研究計画に掲げたサブテーマに取りかかり,当初目標としていたアジェンダがほぼ達成されたため.
初年度の数値実験結果を踏まえて,理論解析,演繹を合わせたアプローチ法を適用していく.
すべて 2014
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件)
Chaos, Solitons & Fractals
巻: 68 ページ: 1-9
http://dx.doi.org/10.1016/j.chaos.2014.07.004