研究課題/領域番号 |
14F04351
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
福井 弘道 中部大学, 中部高等学術研究所, 教授 (90286625)
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研究分担者 |
LIMLAHAPUN PONTHIP 中部大学, 中部高等学術研究所, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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キーワード | 空間データ基盤 / Flood / Early Warning System / GIS / Monitoring System / Watershed Management |
研究実績の概要 |
本研究は、近年降雨災害等の被害が多発している、岐阜県・愛知県の境界領域を流下する土岐・庄内川流域を実証サイトに取り上げて、流域における豪雨・洪水の迅速把握および早期警報など減災情報の生成と伝達を可能にして、災害にレジリエントな地域を実現するための「統合的な流域の災害管理システム」のプロトタイプを構築するものである。 これまで、ICHARMの開発したIFASシステムをベースに、そのシステムの改良および、水文・気象データベースの表示システムの構築を行い、WEBベースの表示システムへと改良して、ユーザーインタフェースを向上して、時系列表示や地理空間表示機能の追加や、計算速度を高めることを行った。 今年度は、気象業務支援センターから配信されるレーダー降雨量データのリアルタイムデータの可視化を行い、その流域流出モデルの組み込み可能性を検討した。また、準リアルタイムに提供されるSAR衛星画像から、洪水エリア・冠水エリアの抽出方法についての検討を行った。 さらに、ツイッターなどのSNS情報の災害時の利用の可能性について、これまでの洪水時のツイート情報をもとに、試験的なデータ解析を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画した研究項目(既存の洪水予測システムの再検討、リアルタイム情報の組み込み、WebGISによる地理空間情報の整備、表示システムの開発、SNSデータ)について、おおむね順調に、実行されている。また、別のプロジェクトとの連携も進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、研究のとりまとめを行うとともに、統合的な流域管理システムへの実装を行うとともに、将来の二周波降水レーダー画像といった空間・時間の高解像度データを取り込んだ、新しい流域の降雨流出モデルのプロトタイプを構築して、避難勧告や早期警報機能の高精度化を行ない、さらにはそれらの情報を携帯端末などへ配信するシステムを検討する。 また、これらの国内外の他地域への展開・技術移転についても検討する。
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