研究課題/領域番号 |
14F04378
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
平島 剛 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00175556)
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研究分担者 |
MOHAMED AHMED 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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キーワード | 浮選 / 銅 / モリブデン / 捕収剤 / 分離 |
研究実績の概要 |
捕収剤(TX、MX、Kerosene、Diesel)が黄銅鉱、輝水鉛鉱の疎水化に与える影響を検討した。 1種類の捕収剤を添加した実験から、TX, MXは輝水鉛鉱と共に黄銅鉱も疎水化し、Diesel、Keroseneは輝水鉛鉱を疎水化するということが分かった。2種類の捕収剤を添加した実験から、TX、 MXを混合して使用する際は構造上の理由からTX、 MXの順に添加する方がより効果的であり、捕収剤の相乗効果も確認された。3種類の捕収剤を添加した実験からは、捕収剤濃度の組み合わせによって、優先吸着や二分子層吸着が起こったと考えられる結果が得られた。 またH2O2処理を行った実験から、0.1% H2O2処理を行った場合は、黄銅鉱表面に吸着した捕収剤はあまり除去されず接触角は微減した程度であったが、0.4% H2O2処理では黄銅鉱表面に吸着した捕収剤が除去され接触角が30°以上減少した。一方、輝水鉛鉱の接触角にはほとんど変化が見られなかった。 pH、Kerosene添加が気泡径、気泡の上昇速度、研磨鉱物表面への気泡の衝突・付着過程に及ぼす影響について、著者らが開発してきている動的接触角測定装置を用いて測定を行った。Kerosene添加により気泡の上昇速度は低下し、気泡径が球形に近づくこと、気泡と鉱物の付着時間が短くなることを明らかにした。また、これらの傾向と浮選実験結果とは矛盾しないことを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の研究実施計画をおおむね順調に終え、一部予定以上の成果を得ている。
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今後の研究の推進方策 |
黄銅鉱と輝水鉛鉱の浮選法及び乾式処理法も含めて新規な分離方法について検討し、最適分離条件を明らかにするとともに分離機構を明らかにし、低コスト高効率分離回収法の開発を目指す。
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