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2014 年度 実績報告書

1930年代のP.C.L.映画における歴史、モダニズム、大衆文化性と社会批判

研究課題

研究課題/領域番号 14F04749
研究機関明治学院大学

研究代表者

DOMENIG Roland  明治学院大学, 文学部, 准教授 (20711930)

研究分担者 NORDSTROM Johan  明治学院大学, 文学部, 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2014-04-25 – 2017-03-31
キーワードP・C・L / 渾大防五郎 / トーキ一映画
研究実績の概要

本研究は戦前の東京を拠点とした「映画製作所P・C・L」の発展について、平成26年11月からスタートして平成27年3月までの5ヶ月間に行った研究実績の概要は以下である。
*映画プロデューサー渾大防五郎の映画製作所P・C・Lでの役割に関する研究をはじめ、アーカイブ資料を検査した結果、渾大防五郎のP・C・Lを入社する前とP・C・Lの企画部長になってから行った活動を照らした。
*P・C・L製作のサウンドに関する主な調査結果を11月に明治大学で行われた国際会議「KINEMA CLUB XIV」で発表した。発表では、日本映画の初期トーキ一時代、映画製作所P・C・Lが製作した映画における音と音楽のスタイルに焦点を当てた。無声映画からトーキーへの移行期に、P・C・L映画は音楽や歌が注ぎ込まれた新しい娯楽のジャンルを産み出した。その最も特徴的な点は、映画がミュージカルのスタイルとステージングの特徴をあわせもち、ステージやパフォーマンスの「ライブネス」(LIVENESS) を舞台の世界から取り入れたことにある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

*映画プロデューサー渾大防五郎の映画製作所P・C・Lでの役割に関する研究が万事計画通りに進んだが、1930年代の映画プロデューサーという歴史的意義のある役割を明らかにすることも重要になる。その研究、いわゆるP・C・Lが1930年代半ばから日本映画界の製作制度にどのような影響を与えたか研究を本格的に始め、アーカイブ資料を集めた。
*山中貞雄監督と劇団前進座がプロデューサー渾大防五郎に関わった1937年までのP・C・Lの時代劇作品における貢献についての研究を進めたが、これから1939年度頃までに研究を進めるつもりだ。

今後の研究の推進方策

*海外出版社Amsterdam University Pressの論集The Culture of the Sound Image in Prewar Japanを共同編集し、P・C・L製作のサウンドに関する主な調査結果を論文として掲載する。(アクセプト済み)
*P・C・Lが1930年代半ばから日本映画界の製作制度、いわゆる映画プロダクション・システムにどのような影響を与えたかを調査研究する。特にP・C・Lのプロデューサー森岩雄と渾大防五郎の役割を考察し、論文を海外出版社Wiley Blackwellの論集A Companion to Japanese Cinemaに掲載する。(アクセプト済み)
この映画プロダクション・システムとP・C・Lの映画製作制度に研究対象を絞るため、P・C・L映画がどのように都会を描写したか、とりわけ木村荘十二監督作品からの考察は平成28年度から着手することにした。*改訂されたP・C・Lの時代劇作品について、主な調査結果を国内開催の学会、会議(日本映像学会など)にて発表する。*映画製作所P・C・Lの時代劇作品における山中貞雄監督と劇団前進座の貢献についての研究を完成させる。*1930年代の日本における映像と電子サウンド文化の選集のため、明治学院大学で国際セミナーを立ち上げる。*京都文化博物館で、山中貞雄と前進座に関連する資料を検討、考察する。*10月ポルデノーネ無声映画祭への参加。*P・C・Lが1930年代半ばから日本映画界の製作制度、いわゆる映画プロダクション・システムにどのように影響をあたえたかに焦点を当てた調査結果を国際会議にて発表する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Technology and Aesthetics at Studio P.C.L. - Towards Liveness in the Sound Image2014

    • 著者名/発表者名
      Johan NORDSTROM
    • 学会等名
      XIV. Kinema Club Conference
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2014-11-22

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公開日: 2016-06-01  

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