研究課題/領域番号 |
14F04779
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 孝禎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90372838)
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研究分担者 |
MELLINI Paolo 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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キーワード | ヒストン脱アセチル化酵素 / SIRT7 / がん / ホモロジーモデル / 阻害薬 / 分子設計 |
研究実績の概要 |
SIRT7は、NAD+依存性ヒストン脱アセチル化酵素SIRTファミリーのアイソザイムの一つであり、ヒストンH3の18番目のリシン残基のアセチル化体を脱アセチル化する酵素である。SIRT7は、がん細胞に過剰発現し、がん細胞の増殖に関与することから、SIRT7阻害薬は新規抗がん剤として期待されているが、SIRT7阻害薬の報告例は無い。そこで、本研究では、SIRT7選択的阻害薬を創製し、それらの抗がん剤としての可能性を確かめることを目的とする。 SIRT7の三次元構造を基にしたドラッグデザインを行うために、化学計算ソフトウェアMOEを用い、SIRT7のホモロジーモデルを作成した。SIRT7のホモロジーモデルと他のSIRTアイソザイムの構造を比較したところ、SIRT7に特徴的な三次元構造を見出した。その構造を基に、SIRT7阻害薬候補化合物を設計し、合成した。 また、蛍光によりSIRT7の活性を確認できる評価系を構築した。しかしながら、今回合成した化合物は、評価系のSIRT7以外のものに作用してしまい、蛍光を用いる評価系では、スクリーニングが困難であることが分かった。 今後、αスクリーンアッセイ系を構築し、合成化合物のSIRT7阻害活性評価を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた通り、SIRT7のホモロジーモデルを構築した後、その構造を基に、分子設計を行い、設計化合物を合成できた。
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今後の研究の推進方策 |
ここまで、予定通り順調に研究が進展している。平成27年度も、予定通り、SIRT7評価系構築、活性評価を行い、SIRT7選択的阻害薬の創製を試みる。
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