研究課題/領域番号 |
14F04917
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
青柳 昌宏 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノエレクトロニクス研究部門, 研究グループ長 (60356334)
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研究分担者 |
MELAMED Samson 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノエレクトロニクス研究部門, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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キーワード | 3次元LSI / デバイス積層 / 放熱 / LSI設計 |
研究実績の概要 |
CMOSデバイスのLSI製造プロセス環境を利用して試作したテストLSIデバイスを薄型加工した後、デバイス面から裏面に貫通する微細なシリコン貫通電極を形成して、それら複数のデバイスを3次元的に積層し、1000~5000程度の微細ピッチ金バンプによりデバイス間を電気接続することで、低消費電力で高機能処理を可能とするような高性能3次元LSI積層システム技術の開発を行った。具体的には、3次元LSI積層対応LSIデバイス設計技術および発熱分散を考慮した3次元LSI積層デバイス実装システム設計技術の開発を進めて、積層デバイス間の大容量通信を可能とする多ピン微細バンプ接続方式と局所的発熱を緩和できる高熱伝導ヒートスプレッド層を融合させた3次元LSIデバイス積層実装プロトタイプシステムの基本設計を実施した。基本回路の発熱・放熱状況を検証するTEGデバイスを設計して、試作したデバイスを用いて放熱特性の評価を実施して、電気特性と発熱・放熱特性の相関関係を明確にした。引き続いて、積層接続検査機能も同時に実現可能な積層デバイス間インターフェース通信回路を含むプロトタイプシステムについて、設計・試作を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
低消費電力で高機能処理を可能とするような高性能3次元LSI積層システム技術の開発として、3次元LSI積層対応LSIデバイス設計技術および発熱分散を考慮した3次元LSI積層デバイス実装システム設計技術の開発を進めた。3次元LSI積層に対応したLSI設計シミュレーションツールによりセルレベルの粒度で求めた消費電力分布に基づいて、大規模放熱シミュレーションツールによりセルレベルの粒度で温度分布の解析が可能となる熱電気連携シミュレーション環境を構築し、多ピン微細バンプ接続方式と高熱伝導ヒートスプレッド層を融合させた3次元LSIデバイス積層実装プロトタイプシステムの基本設計を実施するとともに、基本回路について発熱・放熱状況を検証するためのTEGデバイスを設計し、試作したデバイスを用いて放熱特性の評価を実施して、電気特性と発熱・放熱特性の相関関係を明確にした。
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今後の研究の推進方策 |
LSI放熱積層デバイス間の大容量通信を可能とする多ピン微細バンプ接続方式と局所的発熱を緩和できる高熱伝導ヒートスプレッド層を融合させた3次元LSIデバイス積層実装プロトタイプシステムの開発において、積層接続検査機能も同時に実現可能な積層デバイス間インターフェース通信回路を含む改良プロトタイプシステムについて、設計・試作を進めて、電気特性・放熱特性を含む総合システム性能に関する具体的評価実験を実施する。
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