研究課題/領域番号 |
14J00097
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
大島 郁葉 千葉大学, 医学研究院, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / スキーマ療法 / 臨床試験 / 国際トレーニング |
研究実績の概要 |
本研究は、成人の自閉スペクトラム症に対するスキーマ療法の有効性を検証することを目的としている。 本年度の実績としては、先行研究に倣い、成人の自閉スペクトラム症に対するスキーマ療法のプロトコル作成を行った。また、研究プロトコルのテキスト作成をおこなった。テキストは金剛出版社の編集会議を経て、出版化が決定した。 また、臨床試験の準備として、①自閉スペクトラム症の診断面接法のスキルの取得、②スキーマ療法のクオリティコントロール、の訓練を行った。①においては、自閉症診断面接法(ADI-R)の研究ライセンス取得のため7月に渡米し、研修を受けた(現在、申請中である)。②においては、本年3月と9月に、スキーマ療法の質の担保のため、国際スキーマ療法士認定資格トレーニングで米国に行き、トレーニングを受講した。帰国後は、週に1回、米国の認定スキーマセラピストからスカイプでの指導を受けており、質の担保を図っている。 実際の臨床試験の進捗としては、本年4月より患者のリクルートを開始し、8月よりオープントライアル試験を開始した。現在は5名の患者の治療を実施中である。その間、内部での事例検討回を数回行った。 本試験と併行して、本試験の主要アウトカムである「ヤングスキーマ質問紙」「スキーマモード質問紙」の日本語版をそれぞれ、現在までに標準化の過程にある。 上記の研究取り組みについて、平成27年3月の日本不安症学会にてポスター発表を行った。さらに、事例研究を投稿中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
臨床試験においてはおおむね順調に行っていると考えている。しかし、並行して行っている質問紙の標準化がやや遅れているので、上記の評価とした。
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今後の研究の推進方策 |
今年度においては、さらに臨床研究での患者数をふやすこと、質問紙標準化の評価を終了させることを目的とする。また、これまでのデータを分析し、事例研究として国内外のジャーナルへ論文化する。
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