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2014 年度 実績報告書

リソソームのターンオーバーと数に関する制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 14J01145
研究機関大阪大学

研究代表者

大友 孝信  大阪大学, 生命機能研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2014-04-25 – 2017-03-31
キーワード先天性リソソーム蓄積病 / オートファジー / 液性免疫
研究実績の概要

リソソーム酵素のマンノース6リン酸(M6P)化が障害されているムコリピドーシスII型(MLII)のモデルマウスを用い、免疫細胞に焦点を当ててリソソーム機能の解析を行った。
MLIIマウスではリンパ球B細胞のリソソーム機能が特異的に障害されている事が明らかとなり、その結果B細胞の増殖・分化・抗原提示能・抗体産生能が低下していた。一方でT細胞の機能は正常であった。以上の事から、B細胞とT細胞ではリソソーム酵素の細胞内輸送経路が違う事が示唆され、B細胞はプロテアーゼの運搬をよりM6Pに依存している一方で、T細胞はM6P非依存性の細胞内輸送を利用している事が分かった。興味深い事に両細胞においてグリコシダーゼ活性は保たれており、グリコシダーゼはM6Pに非依存性に輸送されている可能性が示唆された。
酵素特異的・組織特異的なリソソーム酵素輸送経路が複数存在している事が改めて確認され、本研究を基礎としてM6P非依存性経路の解明及びリソソーム酵素の新しい補充方法(ドラッグデリバリーシステム)の開発が期待出来る。また、本研究結果はMLII患者においても確認され、患者のフォローにおける臨床的意義も高い。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画に従って研究を行い、論文発表を行った。

今後の研究の推進方策

当初の計画どおり研究を進めていく。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Mannose 6 phosphorylation of lysosomal enzymes controls B cell functions2015

    • 著者名/発表者名
      Otomo T, Schweizer M, Kollmann K, Schumacher V, Muschol N, Tolosa E, Mittruecker HW, Braulke T
    • 雑誌名

      The Journal of Cell Biology

      巻: 208(2) ページ: 171-180

    • DOI

      10.1083/jcb.201407077

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] ムコリピドーシスII型(I-cell disease)では液性免疫能が特異的に障害されている2014

    • 著者名/発表者名
      大友孝信
    • 学会等名
      第56回日本先天代謝異常学会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2014-11-13 – 2014-11-15
  • [図書] 別冊新領域別症候群シリーズ「神経症候群(第2版)3」ムコリピドーシスII型,III型(チャプターの担当)2014

    • 著者名/発表者名
      大友孝信
    • 総ページ数
      4
    • 出版者
      日本臨牀

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公開日: 2016-06-01  

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