今後の研究の推進方策 |
今後は、酵母発現短縮LipL32、Brevibacillus発現全長および短縮LipL32を利用し、ヒトレプトスピラ症の早期血清学的診断法、イムノクロマトグラフィー法を利用したラット血清中抗レプトスピラ及び抗ハンタウイルスIgGの同時検出の開発を行う。予定通り、ハンタウイルス感染症検出にはHS103 (Amada.T et al., 2013, Journal of Virological Methods) を用いる。 さらに、ヒトレプトスピラ症の早期血清学的診断法は、抗LipL32モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマが3株(D14/2, Y22/1, D58/3)あり、それぞれのエピトープ認識部位の違いを検討した上で本診断手法開発に最適な株を選定する。またはこれらの株の組み合わせにより、より高感度高特異度を示す診断法の解析を目指す。診断法の条件検討後、フィリピン洪水発生時ヒト血清を用い、感度・特異度の測定、解析を行う。 また、ラット血清診断用イムノクロマトグラフィー法の開発は、今後、より高い感度、特異度を得るため、金コロイドの代わりにセルロースナノ微粒子も利用する。展開膜への各組換え抗原固定量、金コロイドおよびセルロースナノ微粒子量、コンジュゲート抗体量及び各溶媒のpH検討を予定通り行う。 スリランカの共同研究先との調整後、本年度中に技術移転も含めてスリランカ側のスタッフと共に研究を進め、野外調査でのげっ歯類スクリーニング法の実用性について検討する。
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