研究課題
第1項: アポディゼーションを用いたサイドローブによるアーチファクトの軽減に関する検討: サイドローブの低減するために尤も適する窓関数を検討した。検討した窓関数としては、ガウシアン窓、ハミング窓、タキー窓、カイザー窓を用いた。また、アポディゼーションの速度に対する影響を評価するために、真値としてはParticle Image Velocimetry (PIV) を用いて同一平面を計測した速度との比較を行った。それに加えて、頸動脈の拍動によって生じる変位の周波数特性を補正することで提案アルゴリズムのS/N比を向上させることが可能であった。第2項: 複数被験者への適用による頸動脈形態計測: 確立したアルゴリズムを用いた計測方法によって、健常者の総頸動脈部位の血流分布計測を行った。しかしながら、被験者は健常な男性であり、侵襲的な診断方法であるCTとは比較することが出来なかった。今後、プラークなどの疾患を有する被験者の頸動脈における血流分布を推定し、その結果をCTで推定した結果との比較を検討している。追加項1: 頸動脈模擬ファントムに関するさらなる検討: 生体の静圧及び血液の粘性を模擬するような頸動脈模擬ファントムを作成した。また、血流ファントムの濃度を変更することで周囲の高分子材料との光学的なマッチングが可能となった。追加項2: 頸動脈壁の機械的特性に関する検討: 頸動脈の粘弾性特性を拍動によって生じる変位が頸動脈壁を伝搬する速度に着目することで推定する手法を提案した。これによって、任意の深さにおける血流分布を推定する際に、頸動脈壁とその他の軟組織部位における音速等の音響特性を推定することが出来、この情報をフィードバックすることで、より精度良く血流分布を推定することが可能であると期待される。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Conf. Proc. of 37th Annual International Conference of the IEEE Engineering in Medicine and Biology Society 2015
巻: 37 ページ: 6309-6312
10.1109/EMBC.2015.7319835