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2015 年度 実績報告書

運動に対する身心のストレス耐性の遺伝的差異に着目した運動処方の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14J03810
研究機関早稲田大学

研究代表者

谷澤 薫平  早稲田大学, スポーツ科学学術院, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2014-04-25 – 2016-03-31
キーワード遺伝子多型 / 運動 / 炎症 / ストレス
研究実績の概要

本研究は、運動に対するストレス・炎症応答の遺伝的差異が、運動の健康増進効果の個人差を規定するという仮説のもと、運動に対するストレス・炎症応答の個人差を規定する遺伝要因を探索することを目的として行った。33名の高齢者(年齡:69.6 ± 4.2歳)を対象とした介入実験により、持久性トレーニングが、血中の炎症指標の一つであるfibroblast growth factor 21(FGF21)濃度に及ぼす影響を検討した。実験デザインにはランダム化クロスオーバー比較試験を用い、最大酸素摂取量の60~75%の強度で、1回30~45分、週3回の自転車運動を5週間負荷した。介入前後で血清FGF21濃度を測定し、トレーニング期間とコントロール期間における血清FGF21濃度の変化量を比較した。その結果、5週間の持久性トレーニングにより血清FGF21濃度は減少し、コントロール期間と比較してトレーニング期間における血清FGF21濃度の変化量は有意に低い値を示した。さらに、持久性トレーニングにより肝内脂肪量は減少し、その変化量は血清FGF21濃度の変化量と正に相関することが明らかとなった。したがって、持久性トレーニングによる肝内脂肪量の減少に伴い血清FGF21濃度は低下することが示唆された。血清FGF21濃度が高い者において、心血管疾患や2型糖尿病などのリスクが高まることが明らかとされているため、運動により肝内脂肪量および血清FGF21濃度が減少しにくい者は、運動の健康増進効果を得にくい可能性がある。しかし、持久性トレーニングによる血清FGF21濃度の減少量を規定する遺伝子多型の同定には至らなかったため、今後更なる検討が必要である。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (3件) (うちオープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 3件、 査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Gene-exercise interactions in the development of cardiometabolic diseases2016

    • 著者名/発表者名
      Kumpei Tanisawa, Masashi Tanaka, Higuchi Mitsuru
    • 雑誌名

      The Journal of Physical Fitness and Sports Medicine

      巻: 5(1) ページ: 25-36

    • DOI

      10.7600/jpfsm.5.25

    • オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Endurance exercise reduces hepatic fat content and serum fibroblast growth factor 21 levels in elderly men2016

    • 著者名/発表者名
      Hirokazu Taniguchi, Kumpei Tanisawa, Xiaomin Sun, Takafumi Kubo, Mitsuru Higuchi
    • 雑誌名

      The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism

      巻: 101(1) ページ: 191-198

    • DOI

      10.1210/jc.2015-3308

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Cardiorespiratory fitness is a strong predictor of the cardio-ankle vascular index in hypertensive middle-aged and elderly Japanese men2015

    • 著者名/発表者名
      Kumpei Tanisawa, Tomoko Ito, Xiaomin Sun, Ryoko Kawakami, Satomi Oshima, Yuko Gando, Zhen-Bo Cao, Shizuo Sakamoto, Mitsuru Higuchi
    • 雑誌名

      Journal of Atherosclerosis and Thrombosis

      巻: 22(4) ページ: 379-389

    • DOI

      10.5551/jat.25098

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 生活習慣病リスクに及ぼす身体運動・遺伝素因・加齢の相互作用2016

    • 著者名/発表者名
      谷澤 薫平, 樋口 満
    • 学会等名
      第70回日本体力医学会大会
    • 発表場所
      和歌山市
    • 年月日
      2016-09-20
  • [学会発表] 百寿者における全エクソン領域関連解析:長寿に関連する機能的多型の探索2015

    • 著者名/発表者名
      谷澤 薫平, 新井 康通, 広瀬 信義, 村松 正明, 沢辺 元司, 下方 浩史, 森 聖二郎, 新井 冨生, 田中 雅嗣
    • 学会等名
      第38回日本基礎老化学会大会
    • 発表場所
      横浜市
    • 年月日
      2015-06-14

URL: 

公開日: 2016-12-27  

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