研究課題/領域番号 |
14J04304
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小原 愛子 東北大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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キーワード | 特別支援教育成果評価尺度 / 特別支援教育 / 教育成果評価 / 尺度開発 / 内容的妥当性の検証 |
研究実績の概要 |
平成26年度の計画では、教育効果検証ツール(教育成果評価尺度)開発のために、項目収集及び試案完成を予定した。研究実施状況としては、当初の計画より進展があり、試案完成、内容的妥当性の検討、教育効果検証ツールを開発、さらに、信頼性・妥当性の検証のための、データ収集まで実施することができた。開発された検証ツールは、特別支援教育成果評価尺度(Special Needs Education Assessment Tool; SNEAT)と名付けた。 項目収集は、自立活動とQOLの共通概念を抽出し、研究者間で協議を行い決定した。内容的妥当性の検証は、平成26年6月~7月に実施した。内容的妥当性の検証は、沖縄県立総合教育センター特別支援教育班や沖縄県教育委員会の研究協力もあり、沖縄県内における特別支援学校の学部主事23名と教員66名に対する専門家調査を行った。その結果、すべての質問項目において90%以上の教員が SNEAT の構成及び内容が妥当であると回答し、SNEATの内容的妥当性が確認された。また、内容的妥当性の検証結果をもとに、特別支援教育の研究者、QOLの研究者、県教育研究機関の教員との協議により、言葉の表記や明確化等の試案の修正を行い、特別支援教育成果評価尺度(SNEAT)を完成させた。これらの結果については、学会誌への投稿および研究発表を行い、研究成果を広く公表した。 信頼性・妥当性の検証のためのデータ収集は、平成26年10月~11月にかけて、沖縄県内の特別支援学校10校でSNEATを使用した自立活動の授業評価を実施し、120件中100件(回収率83.3%)のデータ収集を行った。平成27年度は、収集したデータからSNEATの信頼性・妥当性を検証し、研究成果の発表を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究が計画以上に進展した理由として、現職教員との研究打ち合わせを蜜に行うことによって研究協力が得られ、多くのデータ収集が行えたためだと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究計画では、尺度が測定できる対象児童を病弱児に限定し、院内学級でのデータ収集を予定したが、母数が少ないという現状でデータ収集が困難であったため、対象児童の障害種を拡大した。そのことにより、特別支援教育成果評価を測定するための尺度が完成し、より多くのデータ収集が可能となった。 今後の推進方策としては、得られたデータより、特別支援教育成果評価尺度(SNEAT)の信頼性・妥当性を検証する。
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