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2015 年度 実績報告書

マルチスケールモデルを用いた生体膜・膜タンパク質相互作用の解析

研究課題

研究課題/領域番号 14J04995
研究機関京都大学

研究代表者

伊藤 真志保  京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2014-04-25 – 2016-03-31
キーワード膜タンパク質
研究実績の概要

BAR domain は代表的な膜湾曲タンパク質である。三日月形構造のタンパク質が細胞膜と相互作用することで膜の湾曲を引き起こす。そこで今回はこの BAR domain で脂質膜を湾曲させる過程を分子動力学シミュレーションで計算した。
今回用いた粗視化シミュレーションでは、脂質1分子を3粒子に粗視化した。またこの解像度に合わせて BAR domain を26粒子で粗視化した。この解像度における脂質分子内、BAR domain 内および脂質-BAR間の力場を全原子シミュレーションを用いた force matching 法により構築した (multiscale coarse-graining).
膜の脂質分子としては 1,2-Dilauroyl-sn-glycero-3-phosphocholine (DLPC) および 1,2-Dioleoyl-sn-glycero-3-phosphocholine (DOPC) を用いた。これらの脂質はともに細胞膜や小胞体の成分として豊富に含まれる phosphocholine (PC) lipid であるが、炭素鎖の長さおよび飽和度の違いにより実験的性質に違いがあることが知られている。
この結果、DLPC では膜上で BAR domain が直鎖状に結合し、それにより膜が大きく湾曲することが観察された。一方 DOPC においては膜の湾曲はほとんど観察されず、また BAR domain の直鎖状の結合も観察されなかった。これらの違いは2種類の膜の硬さの違いによるものと考えられる。即ち DLPC においては BAR domain が線形に集合することで膜が湾曲し、その湾曲に BAR domain が集まるという正のフィードバックがかかるのに対し、不飽和脂肪酸である DOPC では膜が湾曲しづらいために BAR domain の線形な集合も発生しづらいということが言える。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 分子動力学シミュレーションによるタンパク質 folding の Transition Path Time の網羅的解析2015

    • 著者名/発表者名
      Mashiho Ito, Robert Best, Shoji Takada
    • 学会等名
      第15回日本蛋白質科学会年会
    • 発表場所
      徳島
    • 年月日
      2015-06-25 – 2015-06-25

URL: 

公開日: 2016-12-27  

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