研究課題
領野間に渡る情報処理の理解は、脳という全体が1つのシステムとして機能している対象の理解には必須である。その為に、本研究では2光子カルシウムイメージングによる多領野間の情報処理機構の解明手法の開発と行動課題の開発をそれぞれ行う。前年度は、多色軸索活動計測法の開発により、多領野からの入力を同時に計測可能とする系の構築と、内発性外発性運動課題の構築を行った。本年度はさらにそれを発展させ、領野間の神経活動の直接的な同時観察を可能とする観察視野の高速切替装置の新規開発を行い、それを用いた前肢関連運動野吻側部(RFA)および、前肢関連運動野背側部(CFA)の内発性外発性運動課題時の2領野同時イメージングを実施した。その結果、内発性外発性それぞれの運動状況に選択的に反応する神経細胞群が見つかった。今後例数を増やすとともに、領野間のデータ解析を進めていく。
2: おおむね順調に進展している
多領野からの入出力を計測可能とする領野間計測法を確立し、運動課題実行時の神経活動計測も順調に進んでおり、課題に関連した興味深い細胞群も見つかってきているため、おおむね順調に進展していると言える。
基本的に、順調に計画した実験を進めている。今後は確立したイメージング技術と行動課題を合わせたデータ取得をさらに進めると共に、論文作製へ向けて全体をまとめていく。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (3件) 産業財産権 (1件)
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