今後の研究の推進方策 |
今後は、自閉症病態におけるNCXの役割を明らかとする事を目的として、胎生14.5日VPA投与マウスを用ることで胎生期でのNCX発現変動の意義の詳細を追究する。 また、未だ明らかでない中枢神経系NCX1の機能的役割について、スプライシングバリアントレベルで解明することを目的に、脳型・心臓型・その他の臓器に特異的に発現しているNCX1のスプライシングバリアント(NCX1.1, 1.3, 1.4, 1.5, 1.6等)の安定発現株の作製について検討を行う予定である。現在、NCXタンパク質の細胞膜・細胞質内での局在変化を解析することを目的に、緑色蛍光蛋白質であるGFPとNCXの融合タンパクを発現するpAcGFP1-N3の改変ベクターを調製するためライゲーションを試みたが、現時点では成功していない。今後、インサートDNA調製のためのプライマーの確認や、大腸菌の選択、抗生物質の濃度等について、至適な条件を設定し、NCX1スプライシングバリアント安定発現細胞株の作製を目指す。
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