今後の研究の推進方策 |
今後の研究推進方策としては、本年度で明らかになった糖転移反応に関わると考えられるアミノ酸残基を置換した変異型酵素を作製し、糖転移反応への影響をHPLCを用いて解析する予定である。また、GH18キチナーゼの強力な阻害剤であるアロサミジンを用いて、等温滴定カロリメトリー(ITC)による結合実験をAtChiC、NtChiVおよびCrChiAの3つの酵素について行い、アロサミジンに対する結合性の違いがみられるかどうかを調査したいと考えている。さらに、AtChiCのTrp導入変異体は高い糖転移活性を示したが(Umemoto et al., Glycobiology., 23, 81-90, 2013)、同様の変異導入によってCrChiAの糖転移活性がさらに向上するのかも調べ、その結果に基づきGH18において高能率に糖転移反応が起こる分子機構を考察する。
|