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2014 年度 実績報告書

領域分割と多視点マッチングを融合した3次元形状推定の研究

研究課題

研究課題/領域番号 14J09001
研究機関東京大学

研究代表者

谷合 竜典  東京大学, 生産技術研究所, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2014-04-25 – 2017-03-31
キーワードトップ国際会議採択
研究実績の概要

研究課題「領域分割と多視点マッチングを融合した3次元形状推定の研究」について,領域分割と多視点マッチング(ステレオマッチング)のそれぞれにおいて下記の業績をあげた.
ステレオマッチングとは,2視点からの画像が与えられた際に,シーンの奥行を画像間の視差から推定する手法であるが,近年,各画像に対して局所的な接平面(3次元の情報)を推定するタイプのアプローチが注目を集めている.
本研究では,この密な3次元平面を推定するステレオ問題を,グラフカットと呼ばれる数学的枠組みの中で解く手法を提案した.この手法は,Middleburyベンチマークと呼ばれるステレオ手法の標準的な評価テストにおいて,150以上の手法の中で総合1位の精度を達成した.この成果は,IEEE Conference on Computer Vision and Pattern Recognition (CVPR 2014) という当該分野のトップカンファレンスにて採択・発表された.なお,全体の投稿数および採択率は644/1807 = 29.9%であった.この研究は現在,手法の高速化を重点にさらなる拡張を進めており,国際トップジャーナルへの投稿準備を終えつつある.
画像の領域分割や2値化などの処理は,0あるいは1を取る離散変数を用いたエネルギー関数最適化問題として定式化されることが多い.このとき一般に,エネルギー関数の形が高度で複雑になるほど,より正確な推定が可能になる一方で,エネルギー関数を最適化すること自体が困難になる.
本研究では,そのような高度な2値変数エネルギー関数を正確に最小化するための手法を提案し,画像の領域分割や2値化などの幅広い応用例において従来手法を上回る精度を達成した.この成果は,先述のトップカンファレンス (CVPR 2015) に採択され,2015年6月にアメリカ・ボストンで発表予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

先述の通り,領域分割と多視点マッチングのそれぞれにおいて,その根本的な手法の改善を行い,最新の手法を上回る性能を示した.各成果は,それぞれトップカンファレンスであるCVPR 2014およびCVPR 2015に採択されている.この会議は例年,投稿数が1500~2000件,採択率が25~30%の難関会議である.

今後の研究の推進方策

今後は,2視点による高精度なステレオマッチング手法を,多視点へと拡張する.
また,インターネットから得られるような,ノイズを多く含み,対応点マッチングを行いにくい画像群に対しても,より高度な情報を使って対応推定が行えるようなアプローチを提案したい.これに関しては,27年度の6月から3か月間,アメリカのマイクロソフト・リサーチでのインターンシップとして,トップ研究者との共同研究が予定されている.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 2014

すべて 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] Superdifferential Cuts for Binary Energies2015

    • 著者名/発表者名
      Tatsunori Taniai, Yasuyuki Matsushita, Takeshi Naemura.
    • 学会等名
      IEEE Conference on Computer Vision and Pattern Recognition (CVPR 2015)
    • 発表場所
      Boston MA, U.S.
    • 年月日
      2015-06-07 – 2015-06-12
  • [学会発表] Invited Talks from CVPR 2014: Graph Cut based Continuous Stereo Matching using Locally Shared Labels2014

    • 著者名/発表者名
      Tatsunori Taniai, Yasuyuki Matsushita, Takeshi Naemura.
    • 学会等名
      第17回 画像の認識・理解シンポジウム (MIRU 2014)
    • 発表場所
      岡山
    • 年月日
      2014-07-28 – 2014-07-31
    • 招待講演
  • [学会発表] Graph Cut based Continuous Stereo Matching using Locally Shared Labels2014

    • 著者名/発表者名
      Tatsunori Taniai, Yasuyuki Matsushita, Takeshi Naemura.
    • 学会等名
      IEEE Conference on Computer Vision and Pattern Recognition (CVPR 2014)
    • 発表場所
      Columbus OH, U.S.
    • 年月日
      2014-06-23 – 2014-06-28

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公開日: 2016-06-01  

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