• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実績報告書

in vivo重合により接着性を発揮する分子糊の開発と革新的抗腫瘍剤の創製

研究課題

研究課題/領域番号 14J09464
研究機関東京大学

研究代表者

波多野 淳一  東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2014-04-25 – 2016-03-31
キーワード分子糊 / 生体直交型反応 / 光重合 / テンプレート重合
研究実績の概要

多数の非共有結合を複合的に利用した多点相互作用は、様々な生物学的プロセスにおいて重要な役割を果たしているだけでなく、標的に強く結合する薬剤の開発といった生医学分野においても注目を集めている。しかしながら、実際に生体での応用を考える場合には、いかに多点相互作用を対象組織に位置特異的に働かせるかということが大きな課題となっている。例えば、相田らは2009年にアルギニンの側鎖官能基であるグアニジニウムイオンを多数有する高分子が、生体高分子のオキシアニオン性表面に対する多価的塩橋形成により、生理学的条件下でもそれらに強く接着する「分子糊」として働くことを見出した。またこの分子糊が生体高分子の会合状態を安定化し、その機能を制御することを報告している。この分子糊には様々なオキシアニオン種に対して汎用的に接着できるという利点があるが、一方で生体内には無数のオキシアニオンが存在するため、標的の組織のみで分子糊を作用させることは不可能であった。本研究において研究員は、光重合性部位とグアニジニウムイオンを一つだけ有する接着力の弱い分子糊モノマーを、接着対象となるオキシアニオン表面に動的に濃縮させておき、望みの位置に光照射して重合させることで、in situで接着力の強い多価性分子糊ポリマーを構築するという、これまでに例の無い手法で分子糊の位置特異的な接着を達成した。さらに、この分子糊を用いて生細胞の蛍光飾及び細胞死誘導が可能であることを見出した。本成果は総合化学誌であるAngewandte Chemieに採録されており、多価性高分子の医学的応用への発展に大きく寄与するものである。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Photoinduced Bioorthogonal 1,3-Dipolar Polycycloaddition Promoted by Oxianionic Substrates for Spatiotemporal Operation of Molecular Glues2016

    • 著者名/発表者名
      Junichi Hatano, Kou Okuro, Takuzo Aida
    • 雑誌名

      Angewandte Chemie International Edition

      巻: 55 ページ: 193, 198

    • DOI

      10.1002/anie.201507987

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Template-Assisted Bioorthogonal Photopolymerization of Molecular Glue for Site-Selective Manipulation of Biological Events2015

    • 著者名/発表者名
      Junichi Hatano
    • 学会等名
      The International Chemical Congress of Pacific Basin Societies 2015
    • 発表場所
      Honolulu, USA
    • 年月日
      2015-12-17
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2016-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi