• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実績報告書

日本古代における王族・貴族の家産と支配構造

研究課題

研究課題/領域番号 14J10209
研究機関東京大学

研究代表者

垣中 健志  東京大学, 人文社会系研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2014-04-25 – 2017-03-31
キーワード長屋王家木簡 / 光明皇后 / 藤原不比等 / 古代皇太子制 / 家産
研究実績の概要

平成28年度は長屋王家木簡に関する論稿を公表した。本稿では長屋王家の家産の中に、父である高市皇子の時代に形成されたものが継承され、長屋王の変後も一体性を保って利用されていたことを論証した。古代日本おいて、親から継承された家産が重要な役割を果たしていることを明らかにしたことで、有力な王族・貴族の政治基盤の一端を解明することができたと考える。さらに、本年度は多くの学会に参加し、また自身も報告する機会を得ることができた。まず、科研費・基盤C「東アジア諸王室における「后位」比較史研究に関する国際的研究基盤の形成」の研究会である東アジア后位比較史研究会に参加し、古代日本の皇后制について、光明子の家政機関を軸として口頭報告を行った。他の時代の皇后制を研究対象とする研究者や中国史、朝鮮史の研究者との議論を通じて、東アジアという広い視野で古代日本の皇后をどのように位置づけることができるのか、東アジア諸国の皇后制を比較する際に家政機関や家産という視角が非常に有用であるのではないか、といったことを感じることができ、自身の研究をさらに深めることができた。東アジア后位比較史研究会での口頭報告と修士論文を基にして、11月には史学会大会古代史部会で光明子の家産に関する口頭報告を行った。光明子の家産と父である不比等の関係に注目し、光明子の家産は、立后以前に形成されたものの中には不比等から継承した家産があり、それらによって次期皇位継承者である皇太子を扶養するという体制をとっていたと考えた。こうした皇太子の扶養体制について検討するために、古代日本の皇太子制についても考察を深め、続日本紀研究会3月例会において令制東宮の成立と展開に関する口頭報告を行った。これらの研究報告を通して、令制の規定と実態とを厳密に分けて考える必要性を改めて痛感するとともに、これらの研究成果をまとめる際の重要な視点となると考える。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 長屋王家と難波2016

    • 著者名/発表者名
      垣中健志
    • 雑誌名

      ヒストリア

      巻: 257 ページ: 1頁-27頁

    • 査読あり
  • [学会発表] 令制東宮の成立と展開2017

    • 著者名/発表者名
      垣中健志
    • 学会等名
      続日本紀研究会3月例会
    • 発表場所
      アウィーナ大阪(大阪府大阪市)
    • 年月日
      2017-03-17
  • [学会発表] 不比等の功封と光明子2016

    • 著者名/発表者名
      垣中健志
    • 学会等名
      第114回史学会大会
    • 発表場所
      東京大学本郷キャンパス(東京都文京区)
    • 年月日
      2016-11-13
  • [学会発表] 家政機関からみた古代日本の皇后制2016

    • 著者名/発表者名
      垣中健志
    • 学会等名
      東アジア后位比較史研究会
    • 発表場所
      東京大学史料編纂所(東京都文京区)
    • 年月日
      2016-06-26

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi