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2015 年度 実績報告書

寒候期に見られる低気圧ファミリーの階層構造と力学

研究課題

研究課題/領域番号 14J11371
研究機関東京大学

研究代表者

渡邉 俊一  東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2014-04-25 – 2016-03-31
キーワード渦状擾乱 / 客観的追跡手法 / 統計解析 / 数値シミュレーション
研究実績の概要

今年度は、冬季日本海上で発生する低気圧ファミリーの客観的な統計調査を行うため、まず前年度に開発した渦状擾乱を客観的に抽出・トラッキングする手法の改良を行った。渦状擾乱と総観スケールの低気圧や前線の分離を行うため、渦の大きさと形状を用いて分離する手法を開発した。本手法によって得られた結果を衛星画像を用いて確認したところ、本手法によって精度よく渦状擾乱が抽出されていることが確認された。さらに渦状擾乱とそれ以外の分離手法が適切であることも確認された。抽出された渦状擾乱を渦度が最大となった地点によって分類しそれぞれの特徴を調べた。それぞれの海域ごとに渦状擾乱の大きさ・強度・移動方向に異なる特徴があることを明らかにした。これらの結果について論文にまとめ、Monthly Weather Review誌に投稿し、受理された。
次に、渦状擾乱の一般的な発生環境場と構造についてコンポジット解析を用いて調べた。まず、渦状擾乱を発生位置と経路によって分類しそれぞれについて解析を行った。渦状擾乱の発生環境場に共通する特徴として下層におけるアジア大陸からの寒気の吹き出しや、上層の寒気を伴うトラフの存在を明らかにした。さらに、渦状擾乱のタイプごとの収束線や局所的な暖域などのメソスケールの構造も明らかにした。
コンポジット場を初期値・境界値とする数値シミュレーションをそれぞれの渦状擾乱について行い、対応する渦状擾乱の特徴が再現した。さらに、数値モデルを用いて感度実験を行うことで、渦状擾乱の発達に対する地形の効果・海面からの熱フラックスの効果・凝結熱の効果を明らかにした。これらの結果について、16th Conference on Mesoscale Processesなどで発表し、現在投稿論文を準備中である。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] Climatology of Polar Mesocyclones over the Sea of Japan Using a New Objective Tracking Method2016

    • 著者名/発表者名
      SHUN-ICHI I. WATANABE, HIROSHI NIINO, AND WATARU YANASE
    • 雑誌名

      Monthly Weather Review

      巻: 144 ページ: 印刷中

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Composite analysis and numerical simulation on polar mesocyclones over the Sea of Japan2016

    • 著者名/発表者名
      渡邉俊一、新野宏
    • 学会等名
      Polar Low Workshop
    • 発表場所
      パリ(フランス)
    • 年月日
      2016-04-25 – 2016-04-26
    • 国際学会
  • [学会発表] 冬季日本海のメソスケール渦状擾乱の一般的特性と環境場2016

    • 著者名/発表者名
      渡邉俊一、新野宏
    • 学会等名
      「グローバル雪氷圏変動が日本の気象・気候に及ぼす影響」研究集会
    • 発表場所
      新潟大学(新潟県新潟市)
    • 年月日
      2016-01-25 – 2016-01-26
  • [学会発表] 冬季北海道西方日本海上のメソスケール渦状擾乱の一般的特性と環境場2015

    • 著者名/発表者名
      渡邉俊一、新野宏
    • 学会等名
      「グローバルスケールとメソスケールを貫く気象学」研究集会
    • 発表場所
      北海道大学(北海道札幌市)
    • 年月日
      2015-12-28 – 2015-12-28
  • [学会発表] General Characteristics of Polar Mesocyclones over the Sea of Japan2015

    • 著者名/発表者名
      渡邉俊一、新野宏
    • 学会等名
      16th Conference on Mesoscale Processes
    • 発表場所
      ボストン(アメリカ合衆国)
    • 年月日
      2015-08-03 – 2015-08-06
    • 国際学会
  • [学会発表] 冬季日本海上で発生する渦状擾乱の客観的追跡手法2015

    • 著者名/発表者名
      渡邉俊一、新野宏
    • 学会等名
      第2回メソ気象セミナー
    • 発表場所
      鹿児島県文化センター宝山ホール(鹿児島県鹿児島市)
    • 年月日
      2015-06-06 – 2015-06-07
  • [学会発表] 冬季日本海上の渦状擾乱の分類と発生環境場の解析2015

    • 著者名/発表者名
      渡邉俊一、新野宏
    • 学会等名
      日本気象学会2015年春季大会
    • 発表場所
      つくば国際会議場(茨城県つくば市)
    • 年月日
      2015-05-21 – 2015-05-24

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公開日: 2016-12-27  

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