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2015 年度 実績報告書

鉄触媒を用いたsp2炭素-水素結合の直接アミノ化反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14J11422
研究機関東京大学

研究代表者

松原 立明  東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2014-04-25 – 2016-03-31
キーワード鉄 / 炭素ー水素結合活性化 / アルケン / アルキン / アミド
研究実績の概要

本研究者は鉄触媒を用いた反応を研究するなかで,「適切な配向基・配位子の設計により,高活性かつ安定な有機鉄化学種を生成する」という知見を明らかとし,配向基を有する芳香環を反応基質として用いたカップリング反応を開発してきた.反応剤の検討から,求電子剤を用いた場合にとりわけ良好な反応性を示すことを見出し,申請当初の目的であったアミノ化だけでなく,アルキル求電子剤を用いたアルキル化反応の開発に成功した.
また本研究者は,本鉄化学種と多重結合との反応に興味を持ち,上記の反応開発と並行して検討を行ってきた.その結果,アルケンへの付加によりアルキル化反応が進行することを見出した.本反応は有機鉄のアルケンへの付加後に生成する有機金属化学種を起点としたさらなる官能基化が可能であるといった,他の金属触媒では例を見ない特異な反応性を示すことがわかった.反応条件を変えることで,藤原・守谷型の反応とも言える,芳香環の直接アルケニル化を良好な収率で達成にも成功した.
更に,内部アルキンを反応剤として用いることで多彩な反応性を示すことを見出した.すなわち,アミドとアルキンのカップリング反応を経て,[4+2]環化反応を経たピリドン合成,[3+2]環化反応を経たインデノン合成,また付加反応を経た芳香環のアルケニル化の開発に成功した.
また,原子効率の更なる向上を志向した反応の開発に取り組み,C–H/C–Hカップリング反応の開発に成功した.
これらの反応から得た知見を応用し,配向基・配位子によって安定化された鉄を系中で模した錯体を形成し,種々のカップリング反応の開発を試みた.望みの結果を得ることが出来ないながらも,重要な知見を得ることができた.

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Oxidative C–H Activation Approach to Pyridone and Isoquinolone via Iron-Catalyzed Coupling of Amide with Alkyne2016

    • 著者名/発表者名
      Tatsuaki Matsubara, Laurean Ilies, Eiichi Nakamura
    • 雑誌名

      Chemistry –An Asian Journal

      巻: 11 ページ: 380,384

    • DOI

      10.1002/asia.201501095

    • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Iron-catalyzed reaction of amides and alkynes via C–H bond activation2015

    • 著者名/発表者名
      Tatsuaki matsubara, Laurean Ilies, Eiichi Nakamura
    • 学会等名
      Pacifichem 2015
    • 発表場所
      Hawaii convention center
    • 年月日
      2015-12-15 – 2015-12-19
    • 国際学会
  • [学会発表] Regioselective Synthesis of 2-Pyridones via Iron-Catalyzed C–H Functionalization of Amides with Alkynes2015

    • 著者名/発表者名
      Tatsuaki matsubara, Laurean Ilies, Eiichi Nakamura
    • 学会等名
      第十回有機元素化学セミナー
    • 発表場所
      京都大学化学研究所
    • 年月日
      2015-06-08 – 2015-06-08

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公開日: 2016-12-27  

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