本研究の目的は数論と量子トポロジーの相互啓発的な研究を行うことである。
昨年度は、数論と位相幾何学の類似に基づき、数論への応用を目的として、有限生成pro-p群の自己同型群に対するpro-p Johnson準同型を定義し論文の形にまとめた。また、純組紐群に対するJohnsonフィルトレーションと純組紐に対するMilnor不変量から定まるフィルトレーションが一致し、純組紐群に対するJohnson準同型がMinor不変量により記述されることを示した。これも論文の形にまとめた。さらに、Chern-Simons摂動理論の解析的な構成法と位相幾何的な構成法の2つの構成法について比較し検討を行った。 また、7月にICMATで開かれた「Clay Mathematics Institute Summer School 2014」に参加し、様々な分野の研究者と交流し情報収集を行った。大変有意義なものであった。
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