研究課題
本研究では、手や足などさまざまな運動の効果器を使用するリズム再現課題を用いて、リズムが時系列パターンおよび連続運動パターンとして脳内で表象されているか否か、そして各々の表象に関わる脳領域を明らかにすることを目的とした。また、一定間隔で反復ボタン押しをさせる課題を訓練したマカクサルを用い、ヒトの脳機能イメージング実験で時系列パターンおよび連続運動パターンに関与することが示された脳領域を標的として、電気生理学的手法を用いリズム表象の神経機序を明らかにすることを目指した。H27年度は、前年度にデータを取得したfMRI実験の解析を中心に実施した。健常成人の被験者が右示指、左示指、足、口の異なる運動効果器を用いて呈示されたリズムパターンを再現する行動課題を使用した。その結果、下前頭回及び右頭頂葉が運動の効果器に関わらず賦活し、これらの領域が時系列パターンの情報処理に関わっていることが示唆された。一方で、右頭頂葉及び補足運動野は運動効果器により活動の大きさを変え、運動パターンの情報処理に関わることが示唆された。これら各領域の機能的連結の解析を行い、リズムの情報処理に関わる神経ネットワークモデルを呈示した。上記の結果を国際学術誌にて発表した。また、サルの電気生理実験のためのセットアップをおこなった。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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PLoS One
巻: 15 ページ: e130120
http://dx.doi.org/10.1371/journal.pone.0130120
http://www.pri.kyoto-u.ac.jp/sections/cognitive_neuroscience/index.html