研究課題/領域番号 |
15001001
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
今井 憲一 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70025493)
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研究分担者 |
谷田 聖 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教 (00360587)
仲澤 和馬 岐阜大学, 教育学部, 教授 (60198059)
舟橋 春彦 大阪電気通信大学, 工学部, 準教授 (00283581)
山本 和弘 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 講師 (80303808)
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キーワード | ハイパー核 / ストレンジネス / エマルション / H粒子 / 核力 |
研究概要 |
次世代ダブルハイパー核探索実験を新設されるJ-PARCへ提案した。2回にわたって開催された実験課題採択委員会(PAC)で採択され、J-PARC当初の実験として実行できる見込みがついた。この実験の鍵となる高位置分解能(15ミクロン)の両面読み出しSSDとエマルションのハイブリッドシステムを、KEKのビームおよびRCNPの陽子ビームを用いてテスト実験を行った。その結果約50ミクロンの精度でエマルションにあるべき飛跡を見つけられることがわかった。この結果は実験を行ううえで十分な性能だといえる。さらにK中間子と陽子とをトリガー段階で区別するためのindexの大きなエアロジェル検出器のビームテストを行い、満足すべき結果を得た。 一方過去に得たエマルションデータを再解析する作業を進めた。その結果再解析によっていままで見落としていた数十%新しいデータを得られることがわかった。岐阜大学、東邦大学などで再解析が進んでいる。京都大学では、カウンターと組み合わせるハイブリッド法によらない、general scanを新しく製作した高速自動解析装置で行い、ダブルハイパー核を探索するプログラムを開始し、neural networkを用いる方法と形の複雑さによるパターン分析による方法を開発し、国際会議などで報告した。さらにこのプログラムを一部19年度に繰越して、実際のダブルハイパー核を認識できることを確かめた。 また、ダブルハイパー核との関連で注目されるHダイバリオンについて、別の実験で得られたΛΛの不変質量分布の閾値付近のピークを分析し、H共鳴生成の上限を与え論文として発表した。
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